「大滝秀治博士の解剖学講義」首(1968) 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
大滝秀治博士の解剖学講義
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茨城の炭坑夫が賭博容疑で収監中に死亡した事件を、小林桂樹扮する弁護士が追求していく。弁護士の執念はやがて妄執になっていき、とんでもない行動に出る。弁護士本人の手記が原作らしいが、なかなかすごい人がいたものである。
非道と不条理がまかりとおっていたであろう戦時中に、こんな真正面から権力に立ち向かった人たちがいたことにまず驚いた。同様の案件は多々あったろうし、大半は不問に付せられていたに違いない。
野外で、しかも遺族の目の前で死体の解剖をするのには、仰天した。今ではさすがにあんなことはしないだろうけど。執刀医役の大滝秀治はまだ枯れる前で若く、憎々しげな冷血漢を演じていた。
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