「愛憎の魚人遊戯…はじめちゃん最後の事件」金田一少年の事件簿 上海魚人伝説 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
愛憎の魚人遊戯…はじめちゃん最後の事件
日本テレビ開局45年記念作品。
Huluで2回目の鑑賞。
原作(小説5「上海魚人伝説殺人事件」)は未読、
テレビシリーズはHuluで視聴済みです。
劇場版に相応しく、上海での大規模ロケを敢行していましたが、ストーリー的にはテレビドラマの域を出ずと云う印象。
事件は雑技団の建物内でしか起こらないのでかなりこじんまりしていました。これならスペシャルドラマで充分では…?
犯人の犯行も「そんなに上手いこといく?」と云う感じの綱渡りとご都合主義のオンパレードで、これまたいつも通り。
特に事件の端緒となった出来事については納得がいきませんでした。犯人がとった行動には、それが咄嗟の思いつきだったとは言え、もうちょっと躊躇を見せて欲しかったです。心理描写不足と演者の技量不足を感じました。
これが「金田一少年の事件簿」らしさと言えばらしさだし、あまり大規模な事件にし過ぎると高校生が関わり難くなるだろうし(コナンくんは別として)、海外ロケと云うスケールアップがちょうど良い塩梅だったのかもしれません…
最後の事件としては地味な印象でしたが、朝焼けの上海の遠景ショットや夜の上海のネオンは異国情緒溢れていてスクリーン映えしただろうし、画面が青みがかったシーンなど、ドラマとは違った異質さは映画ならではの表現だと思いました。
[余談]
最近実写版の第5シリーズが放送されていた「金田一少年の事件簿」ですが、完結編がつくられたのは本シリーズのみ。
ラストに互いの想いを伝え合ったことにキュンとさせられましたが、2代目以降はそこまでの関係に至っておりません。
5代目には続編があるとかないとか言われていますが、今度こそ初代以来の告白シーンまで辿り着いて欲しいものです…