極私的エロス 恋歌1974のレビュー・感想・評価
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怒り、痛み、おそれ。欲望と快楽。
穏便な空気と、それによって欠如した異常な刺激を得ることよりも。
私を生きるという意味での、怒り、痛み、おそれを選ぶ。
彼女の生きざまを、原一男監督のレンズを通してみることは、私にとっては、
平坦に、便利に、楽に、無痛に整えられた、コンクリートの道を歩く私にとっては、
土の上を素足で歩くような経験だった。
出産も、死も、性欲も、整えられたイメージに覆われていて、遠のいていた。
このイメージを、一枚脱がされていた。
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私的出産
自ら産んで連れているにも関わらず、専有できている訳ではないのか、原の子供と言う武田。誰のか分からぬ子を孕み、自ら産んで取りあげることで、自らの欲求を満たすのであれば、こんなに身勝手な話はないが、他方、人生のスタートは、多かれ少なかれ大人の勝手な事情によりもたらされるものかと、少し身につまされる。
情けない男とたくましい女たちのガチ
監督原くん、元恋人で黒人の子を身籠る美由紀、沖縄の同居人すが子、原の助手で現恋人の佐智子。冒頭から美由紀とすが子の口喧嘩、というよりほぼ美由紀が一方的にまくし立てて喋り続ける。直情的。1974年の時代背景、学生運動や連合赤軍、団塊の世代、安保闘争。米兵がうろうろしてる沖縄。
おそらく世界初のハメ撮り。多少ピンぼけしてるが美由紀、佐知子のガチ出産シーン。立て膝ついてイキむ、頭からゆっくりぬる~っと出てくる、生まれて始めてみる映像に終始口あんぐり。産まれた赤ん坊(名前は遊ゆう)に「混血、混血か?」。続いて佐知子も。頭ぐにゃぐにゃ、出てきてしばらく泣き声が聞こえなかった瞬間ヒヤッとした。
ラストは美由紀がショーパブ(新潟らしい)でパンイチでなんか妙な ダンスを踊ってて幕。
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