河童

劇場公開日:

解説

日本古来から言い伝えられてきた河童伝説を下敷きに、人間の親と子の絆を、河童と少年の出会いを通して綴ったファンタジー。米米クラブのボーカリスト、カールスモーキー石井が本名・石井竜也として監督業に初挑戦した作品。脚本は「水の旅人 侍KIDS」の末谷真澄、撮影は長谷川元吉が担当。CGなどの最新映像技術を駆使してのビジュアル感覚も話題となった。

1994年製作/118分/日本
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1994年12月10日

ストーリー

世界的な報道写真家・鈴森雄太が15年ぶり日本で行った個展の場に、別れた妻との間の息子・戸田勇が現れた。心臓の状態が悪化し、自分の残り時間があと僅かだと悟った雄太は勇に不思議な1個のボール″尻子魂″を手にして故郷・北川村のことを語り出す。昭和28年、母を亡くした8歳の雄太は、東京から戻って駐在をしている父の勇吉と祖父の喜助の3人暮らしだった。祖父の喜助によると、天神沼の川嵐洞には昔から河童様が村の守り神として住んでおり、男の河童は死ぬと尻子魂となり、女の河童は空の川になるという。ある日、友人の克次が天神沼で気絶するという事件が起こり、熊が出たものと勘違いして大人たちは騒ぎ出し、天神沼の葦原が大火災にみ見舞われてしまう。その時、雄太は葦原で緑色の奇妙な生き物である河童の親子と対面した。地中の池の中に引き込まれた雄太は水面の下に広がる美しい宇宙で出会った子供の河童を「TEN」と呼び、親しくなっていく。まもなく喜助が亡くなった。勇吉と雄太の間はますます気まずくなる。天神祭の夜、遂に母河童が死に、悲しむTENの横で、母と死に別れたときの思いを重ねる雄太。たちまち水になり、天に昇ってオーロラとなる母河童だったが、異変に気づいた村人たちは、河童を捕まえて観光で儲けようとする村長と茂作の煽動で祭を投げ出し、川嵐洞の狭い入り口をてっとり早く爆破しようとする。洞窟の中には雄太と彼を追ってきた悪ガキ三人組が閉じ込められていた。雄太はTENと、自らの命と引き換えに子供たちを救おうとした勇吉の手によって助けられた。あれから40年。ゴルフ場建設中で変わりはてた村を歩きながら思い出を語る雄太は、勇ともども尻子魂に導かれて地中に埋もれた川嵐洞の中に転がり落ちた。そこには老いたTENが40年前の約束を守るため雄太を待っていた。古びたハーモニカをTENから受け取り、息を引き取る雄太。TENの宇宙船が飛び立つのを見送りながら、勇はしっかりと、父が自分に伝えたかったこと、そして父が、その父や祖父から受け継いだことを心に刻んでいた。

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映画レビュー

2.0題材はいいのに

2019年6月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy

3.0ラストがね、、、

2015年3月29日
Androidアプリから投稿

物語の展開はある程度予想はできたし、想像通りだった。だからと言って、面白くなかったワケではないが、ラストのアレはないんじゃないか?だったらこうすれば良かったなんて言いたくないけど、もっとやりようはあったような気がする。それから、偏見はあれど、陣内孝則のキャラは良かったと思う。

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ともちん

3.0題材は良さげなのに・・・

2012年7月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

単純

かなり久しぶりにみる作品です。小さいころに見たのはぼんやりと覚えているのですが、どんな作品かはまったく記憶にはなかったので久々に鑑賞。 「米米クラブ」のメンバーの一人が監督したということですが、本当に撮るの初めてなのかというくらいの仕事っぷりをしているとは思います。ちゃっかりエンディング付近で自分たちの曲を流しているのは気になりましたが。 作品としては和製版「E.T」のような感じで、懐かしき昭和の雰囲気を見せておく割には設定はやたらSFチックな感じ。なんていうのかあれだけ童話のような話を見せてくれそうな流れだったのにいきなりのこの設定には違和感がありました。最後のあの展開もいろんな意味で驚き。さすがに吹っ飛びすぎな気がします。 昔にはいっぱいあったであろう村の守り神だとか祟りだとかの良さや面白さを存分に魅せるような素振りをしておいてあまりそのテーマを前に出さずとどこか勿体ぶった演出も個人的にはあまりいい印象を持てなかったです。 その気はないのかもしれませんがそれならそれで、それらの要素をごっそりと省くことをしてほしかった。とにかく作品全体として一線を越えるよなことをせずに終わってしまったといった感じです。 ただ陣内さんの熱血があるようでどこか落ち着いた感じの演技や藤達也さんのどこか重い宿命を背負ったような演技はとてもよかったです。特に最後の藤達也さんの場面はとてもすごかった。 あと当時としては最先端のCGを使ってるそうで、その甲斐あってか河童のCGは割とよくできてると思います。そのCGに違和感が感じられないような編集も好印象。 こども向きの映画にはなかなかいいと思います。今見ると古さがかなり痛手に出ているとは思いますが・・・。

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