「小説から映像へ」風の歌を聴け バラージさんの映画レビュー(感想・評価)
小説から映像へ
村上春樹の群像新人文学賞受賞作である処女小説を、中学の後輩にあたる大森一樹が映画化。90年代にレンタルビデオで観た。原作を読んだのも90年代前半で、映画のほうはその数年後に観たような気がする。
原作がとても面白かったんで観てみたんだが、作風に若干前衛的なところがあり、どうやらヌーベルバーグを意識したらしい。個人的にはそこが今ひとつしっくり来なかった。また小説のイメージが鮮烈すぎて、小林薫や真行寺君枝といった配役にも個人的には違和感があった。原作に思い入れがあるとなかなか難しいもんですね。まあ原作から離れて映画として観れば、そう悪くはない映画だったと思う。少なくともつまらなくはなかった。
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