劇場公開日 1998年7月18日

風の歌が聴きたいのレビュー・感想・評価

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4.0君に幸せあれ

2020年11月23日
iPhoneアプリから投稿

ろう者の語りから始まる。映画の視点が明らかである。明示的な蔑視にもあうが、それよりも周りの支援に感謝するストーリーテリング。これも本人の主観で意思なんだろう。境遇を積極的にとらえることの尊さは健常者にも同じ。その尊さに触れ、寄りそい、優しい気持ちになる。
2人へ没入してしまう。応える天宮良と中江有里の演技。中江有里の訝しがる表情や拗ねた顔に萌える一方、天宮良はこんなにうまいのかと感心しきり。年齢的には色々おかしいのだが、むしろこのまま突き通したことで、2人への思い入れが増す。あっという間の160分。幽霊も夢想もないが、どっこい充実の作品。

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Kj

4.0大林監督らしくない、秀作

2020年8月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

こんなことを書くと怒る人がいるかもしれませんが、大林作品らしくはありません。ファンタジーや弾けた表現は表立ってありません。誤解を恐れずに云えば、地味な作品という印象です。そしてストレートな作品です。変化球やフェイクなどが一切ない、直球勝負の映画という感じがします。テクニックではなく、作家としての誠実さ、心の透明感、そして社会への怒りが根底ににじみ出ている気がします。大林監督は、多くが余所から来た企画を映画化したものが多いそうですが、この映画はプロデューサーであり奥さんである恭子さんの立っての希望で企画されたものだと聞いたことがあります。見ていない方は多数いるかもしれませんが、もし機会があれば、観ていただきたいです。

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ゆうき権太