「三角テーブル」お引越し kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
三角テーブル
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お引越しというタイトルが中盤以降に意味をなさなくなってゆく。キネマ旬報ベスト10では2位になっているらしいが、そこまでいい映画だとは思えない。むしろカメラアングル、長回しという撮影テクニックと編集のすごさが心に訴えてくる。
一番印象に残るのは漆場家の三角形のテーブル。各辺がアンバランスであるところも離婚の危機を迎えている家族を象徴した作りになっているのだろう。そして、終盤の花火、火祭りと近江の祭りのダイナミクスを臨場感たっぷりに伝えてくれた(テレビで観たときには当然ながら感じなかった)。
風呂場に立て篭もったときの桜田淳子の演技は背筋が凍るかと思うほど迫力があった。変な宗教に走らなければ大女優になったものを・・・と惜しくてしょうがない。意外な脇役鶴瓶もいい演技してました。理科室のアルコールランプのエピソードは良かったです(結果がわからなかったけど・・・)。そして子役の田畑智子!「おめでとうございます」の連呼も印象に残るが、どこかのじいチャンとの会話で「覚えていればいい記憶なんて5つくらいで十分」との言葉に「あ、足りない・・・」と言ってじいチャンを困らせてしまうところが心に残る。
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