「名作にオマージュをこめて。」男はつらいよ 柴又より愛をこめて しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
名作にオマージュをこめて。
「男はつらいよ」シリーズ第36作。
Huluで鑑賞。
あけみが失踪した!
タコ社長がテレビに出て呼び掛けたところ、偶然放送を観たあけみがとらやに電話を掛けて来ました。伊豆下田にいるから寅さんに来て欲しい、とのこと。
勇躍下田へ駆けつけ無事あけみを発見。じゃあ柴又へ帰るのかなと思いきや、現地で知り合った同窓会をするという連中と共にあけみを連れて式根島へ…
そこで出会った小学校教師・真知子に一目惚れ。寅さんがあけみをそっちのけで熱を上げている間に、あけみもあけみで島の青年に結婚を申し込まれて…
あけみが寅さんを呼んだ理由、それは…いろいろと自分の話を聞いて欲しかっただけなのよ。それなのに寅さんは、あたしのことをほっぽらかしちゃって…
柴又に帰って来たものの、真知子のことが忘れられず何度目かの恋煩いを発症。そんなところへ真知子が訪ねて来たから、寅さんはいつもの如く舞い上がってしまうのでした…(笑)。
ところが、父親の具合が悪いと云うことで東京にやって来た真知子でしたが、もうひとつの目的が…。亡くなった親友の娘の誕生日を祝うため。
その席で親友の夫からプロポーズされて悩む真知子でしたが、翌日飛行場へ見送りに来た寅さんに打ち明けました。ショックを受ける寅さん、しかし…
その時の言葉にグッと来ました。「お話を聞く限り、その人は、きっといい人ですよ」。この言葉に真知子はどれほど助けられ、勇気づけられたでしょう…。心に沁みました。
タイトルは見るからに「007/ロシアより愛をこめて」へのオマージュ。真知子の親友の夫はロシア語の辞書の編集をしているし、プロポーズしたのはロシア料理のお店だし、徹底したロシア要素。式根島では「二十四の瞳」が取り上げられておりましたし、名作へのリスペクトに満ちておりました。
[余談]
満男が声変わり…
聞き慣れた声になって来ました(笑)。