男はつらいよ 寅次郎紙風船のレビュー・感想・評価
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【温かいとらやという家族を持つ寅さんが、如何に幸せな男なのかという事を丁寧に描いた作品。しみじみとした哀愁、郷愁が漂うシーン多き、佳品である。】
■今作で、寅さんが出会う人達
1.寅さんを良く知るテキヤのカラスの常(小沢昭一)
病床に臥せっており、見舞う寅さんに”俺に万一の事が有ったら、光枝を頼む”と告げる。
2.その妻で、今作のヒロイン、みつえ(音無美紀子)
両親の愛を受けれずに、不良だったと寅さんに告白する。気丈だが過去に哀しみを抱え、更に常も病気で失う。
3.家を飛び出したハッチャけているが、実は哀しみを胸に抱き、相部屋になった寅さんに惹かれ、一緒にテキヤの仕事を手伝う愛子(岸本加世子)
という、どこか寅さんの境遇に似ている人達だが、決定的に違うのは寅さんには、いつ帰っても寅さんの身を案じている温かくも盤石な砦の如き”家族”が居る点である。
<今作は、面白いシーンもいつものように多数あるが、みつえを演じた音無美紀子さんの落ち着いた風情から漂うどことない哀愁が印象的な作品である。
それと対比する形で、寅さんが帰る温かき場所がある事に気付き、みつえとの所帯を持つ事も考え、真面目に働く決意をする珍しきシーンがある作品でもある。>
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寅さんはオープニングでノーベル医学賞をもらう。エンディングでは、商社の就職試験を受けた寅さんの合否通知が寅屋に届く。
BSテレ東で映画「男はつらいよ 寅次郎紙風船」を見た。
劇場公開日 1981年12月28日
渥美清53才
倍賞千恵子40才
音無美紀子32才
岸本加世子21才
地井武男39才
寅さんはオープニングでノーベル医学賞をもらう。
それはもちろんいつものように寅さんの夢の中の出来事だ。
旅先で偶然岸本加世子と知り合った寅さんはしばらく一緒に旅を続ける。
また、テキヤ仲間の妻である音無美紀子と出会う。
夫が病気で入院していると知り見舞いに行く。
テキヤの友人は寅さんに頼みごとをする。
「オレが死んだら妻を寅さんの嫁にしてやってくれ」
友人は、数日後に亡くなってしまう。
登場人物が簡単に命を落とすのは山田洋次監督が多用する手法である。
寅さんは東京で音無美紀子と再会する。
エンディングでは、商社の就職試験を受けた寅さんの合否通知が寅屋に届く。
岸本加世子の明るいはつらつとした可愛さが目を引く。
上映時間は101分。
満足度は5点満点で4点☆☆☆☆です。
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