劇場公開日 1980年12月27日

「【寅さんが、ヒロインのオジサンの如く奮闘するシリーズの転換作品。それにしても、寅さんは悲しい顔をしている人を見るとみて見ぬ振りができなくて面倒を見て上げるんだよね。改めて良い男である。】」男はつらいよ 寅次郎かもめ歌 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【寅さんが、ヒロインのオジサンの如く奮闘するシリーズの転換作品。それにしても、寅さんは悲しい顔をしている人を見るとみて見ぬ振りができなくて面倒を見て上げるんだよね。改めて良い男である。】

2024年6月10日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■北海道の江差市でテキヤ仲間の死を知った寅次郎は、墓参りに訪れた奥尻島で一人娘のすみれ(伊藤蘭)と出会う。
 すみれが三歳の時に母が出奔した彼女は独りぼっちで水産加工場で寂し気に働いている。
 寅さんは東京に出て勉強したいという希望を叶えるため、すみれを連れて柴又へ戻り、とらやに下宿することになったすみれは、定時制高校に通い始める。

◆感想

・今作では、寅さんはヒロインに懸想する訳ではない。40歳の男と若い女性の結婚は、今では普通であるが、この作品が公開された頃は余り一般的ではなかったのかなあ。

・伊藤蘭さんが、自身の高校中退を恥じて、”頭が悪いから・・。”と定時制の入学試験の時に不安そうにしている姿に対し、寅さんは一緒に付き添って上げるし、博もさくらも彼女に勉強を教えてあげるのである。優しきとらや人達の姿は、矢張りこのシリーズの魅力である。

・定時制の生徒達に交じって寅さんが面白い話をしているシーンも、良い。役者さんで言えば、資料を見ると三石研さんや、田中美佐子さんもいる。良ーく見ると、凄い若いお二人が分かる。嬉しい。

<今作は、今後のシリーズの作品構成の転換を匂わせる作品であるが、定時制高校を舞台にしている点なども、山田洋次監督らしくて良いと思うなあ。>

NOBU
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年6月16日

定時制高校でも人気者になる寅さん。可笑しいですよね。

Mr.C.B.2