劇場公開日 1978年12月27日

「【今作は、シリーズ三度目の出演の安定の志村喬、初出演の溌溂とした泉ピン子が脇を固め、序盤は憂愁漂い、後半は寅さんに有った事で笑顔に溢れる大原麗子さんの際立つ美しさに魅入られる作品なのである。】」男はつらいよ 噂の寅次郎 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【今作は、シリーズ三度目の出演の安定の志村喬、初出演の溌溂とした泉ピン子が脇を固め、序盤は憂愁漂い、後半は寅さんに有った事で笑顔に溢れる大原麗子さんの際立つ美しさに魅入られる作品なのである。】

2024年6月4日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

<Caution!内容に触れています。>

■今作では、序盤、旅先で寅さんが旅先で見かけたダム湖の堤防で涙する女性(泉ピン子)に対し、見るに見かねて優しい言葉を掛けハンカチを貸してあげる姿の優しさにまずはヤラレル。ナカナカ、出来ないよね。
 それにしても、旅先での寅さんの困っている人や、泣いている人に対し、見過ごせずに優しく接する人間としての器の大きさが、このシリーズの魅力なんだよな、と改めて思う。

 それが、とらやに戻って来ると、大人げない言動、行動をするのは、矢張り故郷に帰った事で、なんだかんだ言っても善性溢れるとらやの人達が好きで、つい甘えてしまうのかなあ。

 今作の魅力は、そのような鉄板の面白さに加えて、マドンナを演じた大原麗子さんの、前半は夫と別れた事による、憂愁の表情と、寅さんに会ってからは徐々に笑顔が戻って来た時の愛らしい美しさには、魅了されてしまう。

<今作の寅さんは、形式的には振られた事になるのだろうが、自身に似た感じの長年大原さん演じる早苗に恋をしていた男(室田日出男)が、早苗には会わずに大金を貯蓄した貯金通帳を寅さんに預け”早苗さんに渡してください。”と言った時点で寅さんは、潔く身を引くのである。そして、その姿が漢であり、見る側は痺れるのである。>

NOBU
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年6月5日

見るに見かねて・・では。

Mr.C.B.2