男はつらいよ 柴又慕情のレビュー・感想・評価
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【”寅さん、どうして結婚しないの?”とマドンナ歌子を演じた吉永小百合さんが聞いた時のとらやの人達の笑いを堪える姿を始め、可笑しきシーン満載作。しみじみしたシーンも勿論あり、変わらずの安定感ある作品。】
ー 資料によると、今作から寅さんシリーズは盆と暮れに公開されるようになったそうである。日本の高度成長期再後半に、多くの方々が寅さんの新作を楽しみにしながら、日々を過ごしていたのかな、などと思ってしまったな。ー ■自分の部屋が貸し出されていたことに怒って旅に出た寅次郎は、金沢で3人組の若い娘と出会う。 寅次郎は彼女たちと北陸旅を楽しんで柴又に戻るが、後日、3人のうち2人と再会。その翌日には残りの1人・歌子(吉永小百合)が寅次郎を訪ね、その後も度々遊びに来て、一度は泊まる。そして、さくらと博の家に夕食に招かれ、秘めた恋を語るのである。 ◆感想 ・今作は、矢張り若き吉永小百合さんの登場に尽きるのであろうな、と思う。 現在でも現役で山田洋次監督の映画に出演されているが、変わらずに演技に取り組む姿勢をNHKのドキュメンタリーで拝見した時には、凄い人だなあと思ったモノである。(勿論、山田洋次監督も凄い。) ・個人的には、歌子の無骨でやや無口な父を演じた宮口精二さんの出演が、最初は誰であるか分からなかったが、分かった際には驚いたし嬉しかったな。 ・2代目おいちゃんを演じた松村達夫さんは、相当のプレッシャーだったのではと、下衆な勘繰りをしていたが、見事に”松村おいちゃん”を演じている所は、流石である。 <一年にハイレベルな人情喜劇二作を作り続けた製作者や俳優さんは、とてもキツカッタのではないかと思うのだが、(しかも、監督は山田洋次さんである。)それでも、公開後、半世紀経っても、全く色褪せない作品を遺されているのは、驚異的だとしみじみ思った作品である。>
最高だった
まず、吉永小百合が素晴らしい。当時絶大な人気を得ていたのも頷ける。 また、歌子のお父さんがいい味出している。 旅先で出会った美女が家に泊まりに来てくれるなんて、寅さんも幸せだったろうなあ。
満を持して吉永小百合さんの登場
本作からおいちゃんのキャストチェンジ。 森川信さん良かった。 9作目にしてNo. 1女優吉永小百合さんのマドンナです。 当時、世の小百合ストたちはどれだけ待ち望んだか。 私は生まれてまだ3歳😅 失恋マスターの寅さんがこのシリーズ乗る定番。 色々なマドンナに恋しフラれていく。 マドンナには色々事情があるからフラれるが、 今回、こんな思わせぶりで美人すぎる歌子は ここまでのシリーズで一番タチが悪い。 吉永小百合さん自身には罪は無い。 どうなんだろう、現代で言うなら、こういう女は女友達がいないと言われるタイプだな。 最終的にスッキリせず。 相変わらず、茶の間のコントは俳優みんなが笑いを堪えて進行している。 楽しい現場は名作を生みますね。
本連作の主役は渥美清でなくヒロインだ。
出来不出来のムラある本連作では王道の成功作。 盤石レギュラー陣を相手に薄幸可憐な山田洋次典型のヒロインを一人演りきる吉永小百合。 少ない出番で銀幕が一気に華やぐ稀代の大スタア。 本連作の主役は渥美清でなくヒロインだと改めて知る。
吉永小百合ありき
正直寅さんシリーズの中では響いてこなかった作品。これがお気に入りという方が多いようですが、マドンナが吉永小百合だから、以外に理由があるんでしょうか? 物語としては薄っぺらいです。マドンナのキャラ、その背景、寅さんとの関係性、全てにおいて。どう見ても不釣り合いでしょう? 寅さんが、若い女の子に鼻の下のばすただのオジサンに見えました。申し訳ない。
吉永小百合が15歳も年上の男性と結婚したのは、なんとなく本作が影響していたような気がしませんか?
吉永小百合は男はつらいよシリーズに2作出演しています 本作と第13作寅次郎恋やつれです この2作はセットで観て頂きたい思います 本作は前編、第13作は後編(完結編)という風な構造ですから もちろんお話は独立していますので、片方だけ観ても大丈夫です しかし本作だけでは物足らないのは確かです 吉永小百合にアンコールの声が大きかったのは当然ですが、山田洋次監督自身が続編を作らなければならないと感じていたのだと思います 本作の内容を一言でいえば、旅先で寅さんと出逢ったことで、父から娘が独立する勇気を得る物語です マドンナに岡惚れして振られるドタバタはいつも通りの面白さなんですが、今回はそちらがメインになり過ぎて、肝心の父と娘の関係性の掘り下げが今一歩踏み込みが足らないままで終わってしまったように思います 吉永小百合が、綺麗だ、美しい!だけで終わってしまったという中途半端感がどことなく漂います だから続編として第13作を撮って決着させだのだと思います 本作を観てもやもやとした方は、続いて第13作をご覧になられれば、スッキリとそれが解消してこの物語は完結したと納得できると思います さて、吉永小百合は本作公開日のほぼ1年後の1973年8月3日に15歳も年上のテレビ局のプロデューサーと結婚します つまり、ご主人は寅さんと同年配なんです! 彼女は相思相愛だった渡哲也との結婚を周囲の反対で果たせず、彼が一般人と1971年に結婚してしまうと毎日泣いて暮らしていたそうです その彼女を慰めてくれたのがご主人とのなり染めだそうです 吉永小百合が15歳も年上の男性と結婚したのは、なんとなく本作が影響していたような気がしませんか? 寅さんが、時々口ずさむ歌♪いつでも夢を~は吉永小百合と橋幸夫のデュエットで1962年に大ヒットしてレコード大賞も取った「いつでも夢を」の一節です この二人が主演で映画化もされています ディスカバージャパンは国鉄の旅行キャンペーンの名称で1970年からスタートしたもの 歌子達三人組は、アンノン族という当時大ブームになった若い女性だけの国内旅行の雰囲気を取り上げたもの an・anとかnon・noとかいう女性誌が国内各地の観光地を盛んに取り上げていたのでアンノン族というそうです 特にnon・noは1971年5月から月2回ペースで発行され、火付け役だったそうです 冒頭の夢から覚めた駅は鉄道自体本作から数年後廃線したそうです 歌子達と別れた駅は当時は東古市駅、今の永平寺口駅 寅さん達は永平寺に参詣して、この駅で福井方面に乗り換え待ちをしていたようです この駅と永平寺駅との間の路線はもうとっくに廃線になっているようです 金沢ロケでびっくりしたのは、寅さんの泊まった旅館からの光景が、犀川大橋の南詰であったことです ふた昔までそこの角には魚屋さんがまだあって、その二階が座敷で、夜になると魚を食べさせてくれるという有名なお店でした 安くて美味しいところだったので撮影隊も行ったようです いまはお寿司屋さんになっているようです 記念写真でバターの大爆笑シーンは、第1作で午前様が奈良で記念写真撮る時にやったギャグです
前作「男はつらいよ 寅次郎恋歌」でもそうだったが今作でも、倍賞千恵子と前田吟夫婦が重要な役どころとなっている。
BSテレ東で映画「男はつらいよ 柴又慕情」を見た。 劇場公開日は1972年8月5日。 今回のマドンナは吉永小百合。 さすが当代の美女俳優と思わせる美しさ。 同世代の男性から圧倒的な人気を誇り、そのファンは“サユリスト”と呼ばれるだけのことはある。(タモリさんとかがそれ) 旅先の北陸で偶然に寅さんと知り合った吉永小百合はどういうわけだか、たびたび寅屋に遊びに来るようになる。 その理由とは? “おいちゃん”役の森川信さんが亡くなっって残念。 味がある演技だったなあ。 後任は松村達雄。 前作「男はつらいよ 寅次郎恋歌」でもそうだったが今作でも、倍賞千恵子と前田吟夫婦が重要な役どころとなっている。 上映時間は108分。 満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
観てしまう~ 良作を観れる幸せ
まさか吉永さんとは思わなかった! 男はつらいよシリーズはやっぱり面白い 日本の古き良き風景と 人情味のある時代 贅沢にすら映る 遺産的だね! 現代よりも会話が豊かなような気がする ドリフとか男はつらいよには作品の良さがあるから今観ても楽しいんだろうな! こういう時代(コロナ)にこそ良薬であると思う
2代目おいちゃん
Amazon Primeで視聴。 2代目おいちゃん松村達雄さんが、1代目とまた違う個性があって最高です。バカボンのパパみたいな雰囲気です。 若い女性達が旅行の道中で寅さんと出会ってワイワイする感じが「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎」と似たシチュエーションで、とても好きです。
庶民の生き様みたいな
吉永小百合への寅さんの片思いも、寅さんの惚れっぽくてひょうきんで優しさが目一杯詰まっていてとても面白かったんですが、映画の中で胸にぐっと来たのは桜夫婦の方でした。寅さんが、お前たちが作る家なんて安普請の家とも言えない所だろと口を滑らしたら、桜が、私たちが一生懸命働いて、いろんな人に助けてもらって、嫌な思いもしながらやっと建てるのよ。楽しみにしてるのよ。悪いことして豪邸建てるんじゃ無いの。お兄ちゃん、なんで、桜、頑張れって言ってくれないの?のシーンが一番響きました。普通の人の、庶民の心意気というか、一生懸命さがありました。今だと昭和って言うと、時代遅れの代名詞みたいだけど、輝くような良さがあったんだなと思いました。
出会いと別れ、人と人との繋がり
吉永小百合さんが綺麗。幸の薄そうな美人がなんとも言えない。 旅の途中で出会った寅さんをきっかけにマドンナが救われていくストーリーがとても素敵。 人の温かさが伝わる。 そして、寅さんの恋が夢でしかないのは相変わらずで...。 人との出会いを大切にしようと思える映画だった。
森川信のおいちゃんに愛着があったので寂しい幕開け。前作ではお医者さ...
森川信のおいちゃんに愛着があったので寂しい幕開け。前作ではお医者さん役だったのにその松村達雄が引き継いだのもなんで??と思ってしまった。 マドンナ役の吉永小百合の存在感は圧倒的。寅さんが口ずさむ「いつでも夢を」の粋な計らいにニンマリしてしまった。金沢の景色も美しく心に残る作品。
山田・渥美・吉永 大物トリオの寅さん映画!
シリーズ9作目。 マドンナに吉永小百合が登場。 演じた歌子はシリーズでも人気のマドンナの一人であり、後に同役でもう一度登場する。 出会いは旅の空の金沢。 歌子は女友達二人と旅行中。 最初はぎこちなかったが、記念の写真撮影の際の寅さんの「バタ~!」で笑いが弾け、すっかり意気投合。 楽しいひと時を過ごす。 若さを謳歌する3人娘だが、歌子は家庭に訳あり。 小説家の父と二人暮らし。 生活能力も無く、寡黙で、娘に対しても心を開いてくれないような不器用な父。 家に帰れば父の世話で気の休まる暇も無い。 実は歌子には恋人が。 結婚も考えている。 父の了承を得たいが、父はあまり良く思っていない。 結婚したければ勝手にすればいい、と、素っ気ない。 自分の幸せか、父の心配か。 歌子の悩みは思いの外重い。 勿論寅は歌子に恋をし、失恋するが、本作のドラマのメインは、歌子が父の元を離れ、恋人との結婚を決意するまで。 父とはまだわだかまりが残り、これは次回再登場の時に引き継がれる。 吉永小百合が可憐に好演。 本作でのような魅力を見ると、“サユリスト”という多くのファンと今も尚絶大な人気を誇るのも頷ける。 父親役の宮口精二については、次回登場の方が見せ場的にもあるのでその時に。 おいちゃん役の森川信が死去した為、本作から松村達雄が2代目おいちゃんに。 違和感無く、“おいちゃん”になっている。 序盤の柴又帰って来てのひと騒動は、またまたまたとなる寅さんの部屋が貸し部屋に。 これに怒り、不動産で手頃な貸し部屋を紹介して貰うが、それが何と自分のウチ! 寅さんの部屋が貸し部屋になったのには訳が。 さくらとひろしがいよいよ一軒家を建てる決意をし、おいちゃんとおばちゃんはせめてものその足しに。 それでも納得いかない寅さんはつい、さくらとひろしの夢のマイホームを貶してしまう。 さくらとひろしを泣かせてしまった寅は…。 OPは久々となる寅さんの夢からの始まり。 夏と冬の年二回の公開。本作は、夏。 これらのスタイルが確立されたのも、おおよそ本作辺りから。 それらを差し引いても、山田洋次×渥美清×吉永小百合の豪華贅沢なトリオ初顔合わせの寅さん映画ってだけでも見て損はナシ!
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