「1969年が全然古くない。」男はつらいよ akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
1969年が全然古くない。
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倍賞千恵子が抜群にいい。今回は特にさくらが主役とも言える回だ。車寅次郎は、渥美清という唯一無二の喜劇役者がいたから成り立った。そのことが改めて感じられた。下品極まりないくせに、なぜか憎めない。
全編に昭和の香りがする。しかし、まったく古臭くないのだ。これはデジタルリマスターのおかげかもしれない。そして、寅次郎の滑舌のよさ、しかしよく聞くとたいしたことはしゃべっていない。
役者の皆さんが皆若い。若いのに、作品としては、きちんとできすぎている。山田洋次のすごさだろう。男はつらいよ第1作というだけあって、寅次郎が、暴れるシーンがいくつかあった。なんか新鮮だった。
もちろんいまはこんなのどかな世界はない。
団子屋の裏に下町の零細工場があるという設定と、お寺のお坊さん、古本を売るテキ屋。工場の工員たち、丸の内のサラリーマンたち。
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