劇場公開日 1952年10月1日

「夫婦はお茶漬の味」お茶漬の味 maricaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0夫婦はお茶漬の味

2015年5月4日
iPhoneアプリから投稿

旦那役の佐分利信の優しい口調と表情。奥さんにどんなに理不尽な態度をとられても感情的にならずに穏やかに対応する旦那さんです。自分にとって迷惑だなぁと感じることさえも「君らしいじゃないか」と受け入れる。どんなにムカついても優しく対応し続ける。すると旦那に対してあれが嫌だこれが嫌だとさんざん我儘を言っていた奥さんも、だんだんと態度が変わってきて、しまいには「ごめんなさい」と泣いて謝る。
2人の間に厳しくルールを設け、それを相手が破ったら怒る、というのを繰り返すよりもこうやってじわじわと優しさでそのルールを超越していく、そうしていくうちにお互いの嫌なことをお互いが自然としなくなる。これこそが大人の関係だと思った。

「嫌だと思っていたことが何もかも好きになっちゃった」

お互いこんな風に思える時が来た時は最高だ。

ところで奥さん役の小暮実千代は自分の母親に風貌も勝気なとこも似ていてなんだか見ててモヤモヤした笑

marica