「4K」お茶漬の味 hyvaayota26さんの映画レビュー(感想・評価)
4K
初めて小津安二郎を観ましたがこんなに面白いとは。
冒頭の東京や銀座の風景、女同士の会話で引き込まれた。女同士の会話はいまの女性から観ても上手いと思う。
あんなに大人しくて怒鳴らない、それでいて商社の部長で勉強熱心、目白に一軒家、女中2人、夢のような夫。
お茶漬けが食べたいと座って待っているのではなく、一緒に用意して、ごはんも自然によそってくれてたのには驚いた。当時こんなことする人いないでしょ!自然にそういう演出するのがすごい。
廊下や無人の部屋、鉄橋などのシーンが独特で、これは確かに海外の監督などに印象深いだろうなと思った。廊下イイよね!と仲間を見つけた気持ち。
それにしても機械部の部長はウルグアイに何しに行くのだろう?社長も部長も暇そうで羨ましい。
パチンコ、野球観戦、飛行機の見送り、ラーメンなどの風俗描写も楽しい。
戦友や戦争で死んだ兄などさりげなく盛り込まれる戦争の記憶がかえって生々しく感じた。
コメントする