お葬式のレビュー・感想・評価
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同じことだからね
暗い部屋に忘れられてたおじいちゃんが「同じことだからね」というシーンがおかしくて。
猫がいい演技。
知ってる顔がたくさん出てきて豪華。
今とは変わってる部分も多いし、お葬式2025も撮れそうだ。
宮本信子がきれい。好きな顔ではないんだけど。
本当はとても悲しいんだけどなんか妙に明るくなっちゃうところとかリアル。儀式を進めていく中で実感したり気持ちを整理したり。
リバイバル上映。満席だった。
終盤の喪主の挨拶にジーンと来た
0227 雨の中のカーチェイスにドキドキした
1984年公開
葬式の前後3日を2時間の映画にまとめてしまうという
発想が素晴らしい。
友里千賀子ちゃんが出演なので行くぞーになった。
結構平々凡々な役なんだけどね。
彼女を含めて全員が淡々とその1日を演じている。
G線上のアリアの場面は本当に記録映画。
白黒にしているので印象は強くなる。
単なるドキュメンタリーが続くのではなく
アクセントにもなった。
もう一つ高瀬春奈の登場は一瞬でその平穏をぶち壊すのも
インパクト大。それとお尻が強烈。
カメラアングルも凝っていて
お棺の中から生きている人を捕えるのは面白い。
以降普通の監督の発想とは異なる伊丹十三作品が
ここから始まった。
80点
初鑑賞 1984年11月26日 三番街シネマ2
配給 ATG
パンフ購入
亡き後も続く故人の物語
お亡くなりになった千鶴子のお父さん、真吉の出番は、冒頭の数分だった。それでもお葬式を通して彼の人柄が語られることによって、故人の人となりを知ることができる。それがお葬式なんだ、と映画を通して教えてくれた。
エンタメ要素は含まれているが、基本的にお葬式の段取りを淡々と伝えている。誰もが一度や二度は経験するお葬式。慌てふためき、焦燥して、途方に暮れながらも取り仕切らなければならない一連のセレモニーがユーモアを含めながら描かれている。
大滝秀治や菅井きんの挨拶は決して面白いものではないが、訥々と語る姿になぜか惹きつけられる。何も変わったことなど言っていないし、感動的なセリフでもない。でも何故か涙が出そうになった。
誰も笑わそうとはしていないのに、何故かクスリとしてしまう数々のシーン。ああこんな人いるよね、ああこんな光景あるよね、と思わず頬が動く。
「人間は二度死ぬ。 一度目は肉体が滅んだ時。二度目は人々の記憶から消え去った時」という言葉があるが、雨宮真吉は、この葬儀の後もずっと語られていくのだろう。死後も故人の物語りは続いていく。
葬式にあまり縁が無くて・・・
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宮本の親父が死亡し、葬式をする。
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葬式をするんやが、宮本のダンナが浮気をしててその愛人が来たり、
外でダンナとセックスしたり、もう目茶目茶。
伊丹映画の痛快さが好きなんやが、
この作品はコメディタッチながらそれがなくて今ひとつやったな。
まあ喪主をした経験がく興味がなかったってのもあるねんけど。
何か葬式を通じて夫婦の絆が深まりました的な感じで終わったが、
果たしてそれが言いたかった事?よくわからなかった。
両親の葬式を思い出しました
伊丹式葬儀マニュアル入門編
第8回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞作。
第58回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベスト・ワン。
"午前十時の映画祭13" で鑑賞(4Kデジタルリマスター版)。
端的に言えば、葬儀の始まりから終わりまでのお話。それだけなのに、どうしてこんなに面白いのか。伊丹十三監督の卓抜した脚本・演出の妙と、それに応えた俳優陣の素晴らしい演技の賜物以外のなにものでもないなと思いました。
初めての葬儀にすったもんだな遺族の姿や、集まった人々の悲喜交々が人間味たっぷりに描かれていて面白かったです。親戚からの口出しにあるあると頷き、通夜振舞いの切り上げ時のきっかけをどうつくるかとか、思い当たることしかない。
葬儀を扱っているのにきちんとコメディーで、5分に1回は笑わせてくれるようなつくりが楽しい。伊丹作品ならではの性描写が挿れられたり(千鶴子の漕ぐブランコが強烈なメタファー?)、きく江の挨拶に涙させられたり、巧みな緩急でした。
小津安二郎監督作品へのオマージュも感じられたし、適材適所に配された俳優たちがそれぞれ役をモノにして光り輝いていたことにも圧倒され、映画に精通した監督のセンスが詰め込まれた秀逸なエンターテインメントだと思いました。
誰もが必ず経験する身内のお葬式。私は曾祖母と祖母の葬儀を経験しました。いつの日か(悲しくなってしまうので考えたくないが)、両親を送らなければならない時がやって来る。両親は葬儀不要と言っているので侘助みたいなことにはならないかもしれないけれど、良い送り方が出来るようにしたいな…
[余談]
両親が交際し始めた頃にデートで本作を観に行った話を幼い頃から聞かされていました。子供の私が時を超え本作を映画館で観ることになろうとは、なんとも因縁めいたものを感じた次第。違っているのは、私はひとりで観たと云うところ(笑)。
38年ぶりに観てきました。
昭和60年のゴールデンウィークに大船の映画館で観て以来38年ぶりに午前十時の映画祭で観てきました。お葬式の始まりから終わりまでの悲喜こもごもの人間模様を映画化したどこのご家庭でもアルアルな素敵な作品だと思います。葬儀が終わった後に喪主の菅井きんさんが参列のお礼の言葉を述べる場面でカメラが少しずつアップなりながら菅井さんを撮っていくシーンや火葬場で皆が煙突を見上げた際には一瞬時間が止まったように見えるシーンなんかも画像として素晴らしかったです。あとエンドロールで流れますが葬儀の記録として白黒画面で写し出されるシーンの撮影を担当したのが浅井信平さんだったのも新たな発見でした。弔電の配達で一瞬映し出される郵便局員役が井上陽水さんなのも細かい所にこだわった伊丹映画の大好きなところです。葬儀屋さん役の江戸家猫八さんの少し不気味さが漂う演技や法要中にかかってきた電話を取ろうと立ち上がった財津一郎さんの足が痺れて転ける演技に大滝秀治さんが北枕はどっちだと考え込む演技などなど俳優さん一人一人の個性的な演技が光る昭和世代には懐かしい映画でした。
「俺は春、死ぬことにしよう」
桜の花びらが舞う時期に、そんな都合よく死ねるか分らないが、ふと見た桜の木に思いを馳せるなんてのは火葬場に行ったときに誰しも思う筈である まぁすぐ忘れてしまうのだけれどね
故伊丹十三監督の初作品だが、テレビも含めて1回も観ていなかったので、午前10時の映画祭にて観賞
綺麗にリストアされているので、人物の生々しさが存分に表現されていた映像である
何と言っても今作を思い起こすと、あの林の中の問題シーンが強烈に目に焼き付いている御仁も多いだろうし、未鑑賞の自分でさえもあのシーンだけは何故か知識としてある 前後の話も知らないけれど、それ位有名な演出だ 決して襲った訳では無く、奔放な愛人の男への当てつけでああいうゴネ方になってしまったのだが、余りにも観防備なルック(団子結い、ワンピースの喪服、サテンのパンツ、そして腋からみえる毛)等々、あのシチュエーションでの意外性の内容に、おかしみと切なさ、情けなさをアイロニーとして落とし込む演出は当時でもなかなか無かったのではないだろうか さすが配給がATGである 家族の行事としての一番フォーマル度の高等なステージで、不倫相手の女がノコノコ現われる事の、男の情けなさを、さすが大俳優が演じると、その匂い立つようなエロティシズムを表現しながらもしかし決して溺れない寸での部分があのシーンには活きていて、あのシーンの不要論が有ること自体、不思議で仕方がない程の名濡れ場だと確信している
葬式そのものの運用手順の流れは、人生の於いて数が限られる出来事だから、殆どの人が素人の儘、人生を終えるのであろう そういう題材だからこそ人間性が流れ出る題材を選んだ伊丹監督の目の付け所に敬服したい
はじめてのお葬式で右往左往
悲喜劇としてよくできてる
「葬式」という非日常のハレの場を極上のエンターテイメントに昇華させていますね。
「日本映画専門チャンネルpresents 伊丹十三4K映画祭」が25年2月21日(金)から開催。5月1日までTOHOシネマズ日比谷さん、梅田さんにて監督作を週替わりで10本、4Kデジタルリマスター版で上映。本日は監督デビュー作『お葬式』(1984)を鑑賞。
『お葬式』(1984年/124分)
伊丹十三監督デビュー作。
公開当時は小学校低学年、それから40年。
いろいろな冠婚葬祭を経た上で鑑賞すると、さらに面白さが増します。
タイトルも初期の『侘助たちの秋』を断念して思い切って『お葬式』。
公開当初もインパクト十分、子供心にもそのような題材を扱っていいのか、おっかなびっくりTV放映を観た記憶がありますね。
「お葬式」「ラーメン」「マルサ」…当時の映画業界にはない伊丹監督のテーマ選び、発想力、創作力には改めて脱帽です。
俳優業の傍らエッセイなど文筆業でも活躍されていたのでとにかく脚本が素晴らしく、本作『お葬式』でも、急な葬式の準備に狼狽える家族、結婚式以来久々に会って気まずい親戚関係、従兄弟たち会えて走り回る子供たちと誰でも共感する「葬式あるある」を時にはコミカルに、そして時にはシニカルに、「葬式」という非日常のハレの場を極上のエンターテイメントに昇華させています。
そしてキャスティング。
監督の信条「キャスティングは演出の仕事の半分」を具現化したように、山崎努氏、宮本信子氏、菅井きん氏、大滝秀治氏、財津一郎氏、江戸家猫八氏、笠智衆氏、津村隆氏、尾藤イサオ氏、岸部一徳氏、小林薫氏と豪華な俳優陣で、どれも適役。
特に死体役に徹した奥村公延氏は黙して語らずですが存在感がありましたね。
監督がまだご存命だったら、どんな題材で映画を発表しつづけたのか、そんなことを空想しながら、全10作品完走したいですね。
ミニ・クーパーとシティ
公開当時は観ていません。テレビのロードショーでいい加減に観て、面白いなぁ~と思った記憶はあります。
しかし、ありがとう、午前十時の映画祭。ちゃんと劇場でみると、素晴らしいではありませんか!
冒頭のミニ・クーパーとシティの並走シーン…サンドイッチの受け渡しはしませんでしたがf(^_^;上司がミニに、私はシティに乗っていたので実際に土砂降りの中央道を並走したことあります。懐かしかった。
故人に対する思い、お金は有っても思いやりの無い人、夫の立場、妻の立場、愛人の気持ちと、様々な心情が複雑に絡みあって、ホントに人間は…と感じました。
監督の伊丹十三さん、出演している役者さんの多くが既に亡くなっていて、どんなお葬式だったのだろう?と思いました。
高いのか安いのか、別れを惜しむのか暇もないのか
地味な映画
喪服の宮本信子が美しかった
究極の家族コメディ
様々なテーマで観客を魅了した伊丹十三監督のデビュー作で、未見でしたが午前10時の映画祭で観る機会がありました。やらなきゃならないのに普段はあまり関心がない『お葬式』を巡って、周囲のアタフタ振りや親戚や会葬者のあるある的なエピソードをうまく取り入れながら、共感しやすい作品になっています。また、後の作品にも見られるマニュアル的描写やストーリーには関係ないエログロ要素が垣間見られるのが面白いです。役者では、山崎努の狼狽ぶりがおかしく、宮本信子の和服の着こなしや犬神家の一族みたいなヘアスタイルがよかったです。でも、一番の名演は、菅井きんで、最後の喪主の挨拶は、愛する家族を見送った誰もが感じる思いを代弁しているかのようでした。
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