「賞味期限切れ」宇宙大戦争 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
賞味期限切れ
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絶対零度―273度を初めて耳にしたのがこの映画であった、月面探検と合わせて科学に興味を持たせる意味では技術立国日本に大いに貢献したSF映画なのだろう。観なおしてみると良くできた特撮だがさすがに賞味期限を越えている、多用は仇になった感がある。特撮以前の意匠も疑問、内部はバルブだらけでロケットというより工場か潜水艦、苦心の月面探検車を見せたいのは分かるが円盤の格好の餌食だろう。人間ドラマの方は円盤の攻撃が始まっているので登場人物は科学者といえど全員戦闘モード、命令口調が飛び交うばかりで人間性はほとんど感じられない、それでもロマンスはお約束と言うことだろう。光線を当てるだけで洗脳手術できるなら一人と言わずもっとやれたろうが犠牲的精神の美化都合、他の作品ではチョイ役としてもお子様向け怪獣サービスもあったのだが珍しく皆無、代わりなのか月面の洞窟でがやがや騒いでいるだけの小さい宇宙人が出てくるが一瞬で皆殺し、悪ふざけしている子供のように見えたので後味が悪い。反戦平和モードの日本も宇宙人相手となると新兵器開発や特攻ロケット攻撃など一躍世界の戦争リーダーに様変わり、「地球防衛軍」の逃げた宇宙人のリベンジ戦のようでもあるが都合よく月面基地も建設中、円盤攻撃に勝ったからといって科学力の差は歴然、敵が総力挙げたらと考えると浮かれている場合ではないだろう。と思わせて更なる戦いへ続く算段・・?。
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