アッシイたちの街のレビュー・感想・評価
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0198 アッシイとはアッセンブル前の部品の固まり
1981年公開
山本薩夫監督はほとんど接点なかったが
友里千賀子大好きなので行きました。
そういや野麦峠もそうですな。
ジジイくさいところは全くなく、古谷一行
関根恵子、奥田瑛二、江藤潤と世代をまたいで
人生を語っていく。
こんな若者映画を晩年で撮るなんて凄い。
あー森川正太はかっこつけんといてくれ。
まだスマートな“おていちゃん”友里千賀子様は
キュートのかたまり。
本気で惚れましたよ。(惚れっぽいなあ)
ワタシが大学生だった当時、
川崎というキーワードが今一つハマらなかったので
そこまで胸に染み入りませんでしたね。しかし
こういった泥臭い社会派映画って昨今あったっけ?
こんなどん底でもなんとか生きていくんだ
という時代背景では映えるが
今はしんどかったら逃げなさい、お上におカネを
ねだりなさい。というおパヨ全開時代なので
人間的な弱さを抱えながらも生きていく
という映画はもう見れないかもしれませんね。
80点
初鑑賞 1981年4月4日 梅田ピカデリー2
パンフ購入
アリとキリギリス、両方居てうまくいく
2015/11/20、VHSで鑑賞。
この作品が公開されたのが1981年だから、これからバブルへと向かうわけで景気のいい時代だと思うんですが、この映画に出てくる若者も今の若者と同じように将来を悲観しています。この当時から若者の意識は、こんなだったんでしょうか?
年寄りたちは自分たちが若いころに苦労した経験を引き合いにして、音楽に入れ込み仕事より自由のほうが大事だという若者たちに説教をします。しかし、若者たちはそんなの気休めだと取り合いません。茂(古谷一行)や年寄りたちが苦労して仕事をしても、結局大手メーカーの理不尽な要求に振り回されているのを見ているので、無理も無いのかも。
仕事が何より大事という茂や年寄りたちと、自由が大事だという若者たちの対立は、どこか右翼と左翼の言い争いを連想してしまいました。防衛力を高めることで平和を維持しようとする右翼と、話しあい理解しあうことで平和を維持しようとする左翼。実際に言い争う茂とその弟の浩の会話で戦争という言葉が出てくるので意識して作られていると思います。
映画のラストの方で、仕事への意識の低いものとは一緒に仕事できない、と家を出ていこうとする茂に母が泣きながら、仕事一辺倒で強引に引っ張る茂と、それに文句を言い足を引っ張るような浩、両方居てバランスが取れるんじゃないか、というようなことを言いますが、まあそうなのかもしれませんね。
底辺の労働者は大手メーカーの理不尽さに苦しめられること、人生哲学においても、政治的イデオロギーにおいても現実主義と理想主義の対立、時代が変わっても変わらないなあとか、いろいろ考えさせられた。
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