「タイトルなし(ネタバレ)」悪霊島 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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ビートルズの「レット・イット・ビー」がテーマ曲になっているようだが、もちろんオリジナルのビートルズではない・・・誰が歌ってるのかと思えば「GET BACK」はビリー・プレストンで、「LET IT BE」はレオ・セイヤーだった。
金田一耕介役の鹿賀は、むしろ市川崑作品の石坂浩二よりも合ってるような気もするのだが、なにしろストーリーというか脚本がまずすぎるんだろう。双子や姉妹というのが一つのキーポイントになっていて、巴御寮人(岩下志麻)の娘である真帆と方帆(岸本加世子の二役)が2人で写っているシーンがあるのに、巴と姉ふぶき(岩下志麻?)は一緒に登場しない。これが不思議に思えて、結局オチが見えてしまうのだ。さすがにふぶきが淫乱だったことまではわからなかったが(笑)。
金田一に行方不明になった青木という男の消息を依頼した越智竜平(伊丹十三)も怪しかったし、彼の経歴や噂話(巴と恋仲だった)など、観客の推理をミスリーディングしようとする要素がいっぱいある。推理を邪魔するアイテムだらけで、結局は推理する楽しみがない作品なのだ。さらに、三津木五郎(古尾谷)の1981年のシーンから始まる回想録の形式を取っているので彼が犯人であるはずがない(笑)。横溝特有のおどろおどろしさも無いのだが、宮川一夫撮影のおかげで芸術的要素があるので困ってしまう。おかげで市川崑作品よりも映像だけは素晴らしいと思える。
そんな駄作の仲間入りしそうな中、岩下志麻のオナニーシーンが印象に残る。股を触っていると二重人格の一方であるふぶきの人格が現れるんだな・・・これが。なぜふぶきが淫乱の性格なのかよくわからんが・・・
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