劇場公開日 1966年5月18日

赤いグラスのレビュー・感想・評価

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5.0鬼神のごとく強い哲也兄さんのノワール的マドロスもの。

2020年4月24日
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鑑賞方法:映画館

渡哲也俳優生活55年記念特集にて

貨物船の航海士の哲兄さんが、日本に帰国すると、船舶会社社長の父親が、何者かに殺されていた。婚約者の静止を振り切り、その背後の犯人と組織に戦いを挑む。

日活アクションに多いマドロス(船員)物。

今回の特集には、哲兄さんのマドロス物が今作も含めて3本も!あるのて渡哲也兄さんのマドロス三部作と勝手にします。

監督は、「狂った果実」1956年で裕次郎をブレイクさせた映像技工派の中平康。

この監督作品で、個人的に、とても好きなコミカル・アクション映画の傑作「危いことなら銭になる」(1962年)があるのだか、60年代中頃から、酒に溺れてスランプになった頃の作品なので、不安だったが、冒頭の哲兄さんとアイ・ジョージの船上でのナイフ投げのやりとりからの、映画タイトルがどーんと映るカッティングの切れ味と格好良さにシビレれる。

フィルム・ノワールを彷彿とさせる陰影の強いモノクロ撮影が醸し出すムードで、めちゃ強いマドロス主人公が悪党を殺しまくる無茶なストーリー展開もあまり気にならない。

中平監督は、残酷描写をサラリと挿入するので、本作も結構な暴力に溢れた作品だと思う。

殺陣やアクション演出を日活映画で、お馴染みの高瀨 将敏ではない、人が担当(名前は失念)していたが、匠なアクション演出で感心するばかりで、特に空手や柔道の有段者の哲兄さんの体技を活かした、格闘場面がとてもいい。

コンパクトな打撃と鋭い蹴りの連続で迫力とスピード感があり。

空手アクションを全面に押し出した主演第1作目の「怒りの裁き」よりこちらの殺陣の方が好み。

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