青空娘のレビュー・感想・評価
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【”日本版シンデレラ&真の母を求めて三千里。”継母や義理の姉の嫌がらせにもめげず明るくたくましく生きる女性を描いた作品。若尾文子さんってお綺麗だなあ。】
■伊豆で祖母と暮らしていた小野有子(若尾文子)は、高校卒業後に東京の父母のもとへ帰ることになっていた。
だが、祖母が臨終の際、自分が実は父の不倫相手との子だと知らされ驚く。
後に上京するも、父の家で有子は女中のような扱いをされる。
それでも気丈に振る舞う有子である。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・暗いストーリーになりがちな展開だが、今作に爽快感を与えているのは小野有子を演じた若尾文子さんのいつも明るい笑顔である。
・小野家で行われた、有子の義理の姉のお婿さん探しパーティで、有子は女中として働くも、お婿さん候補の広岡に卓球で勝ち、彼の心を惹くシーンや、高校の先生で実は有子の事が好きな二見先生とが、協力して有子の母を探すシーン。
■そして、母との感動の再会のシーンも良い。
・病に倒れた父を見舞うシーンも良い。
ー ”お父様は、誰も本気で愛さない。”と有子が父にビシッ!という言葉を聞いて、義理の母は泣き崩れるのである。-
<ラスト、有子は婚約者となった広岡と、母と二見先生が見守る中、海岸から叫ぶのである。
今作は、さまざまな困難に見舞われながらも明るくたくましく生きる女性を描いた作品なのである。>
初星5です
初めての星5です。なぜなら気持ちのいい映画だからです。
こんな映画が観たかった。ずっとずっと。
シンデレラのようなストーリー。
青空のようなヒロイン。
大好きな若尾文子さんの大好きな作品になりました。
お友達やお子さんにもオススメです!
青空のように
田舎で祖母と二人暮らし。
その祖母が亡くなる直前、父の愛人の子である事を告げる。
上京し、父の邸宅で住む事になるが、継母や義姉に女中扱いされ…。
あらすじだけ見ると、薄幸のヒロイン物語。
しかし、湿っぽくならないのは、このヒロインのお陰。
明るく、前向き、懸命。気持ちいいくらいの快活ヒロイン。
育った田舎に広がる青空のように。
若尾文子が魅力的。魅力的過ぎ!
白いブラウスにロングスカートのお嬢様スタイル。着こなすファッションがどれもお洒落。
そう、本来はれっきとしたお嬢様なのだ。
父は大きな会社の社長。
恋に落ちた女性従業員との間に出来たのが、ヒロイン。
そういった経緯から、継母は忌み嫌う。
本来は恵まれて暮らしている筈の身分。
が、不幸な生い立ちや境遇にもめげない。悲観する素振りなんて一切見せない。
そんな彼女の存在は周囲に影響及ぼしていく。
先輩女中とは好やり取り。(ミヤコ蝶々が好演)
生意気な義弟とは喧嘩して勝って、真っ正直からぶつかって慕われるように。
義姉の“13人目のお相手”である御曹司と卓球対決。快勝して、あっちはホの字に。
継母や義姉とは溝埋まらず。
父は優しい。父からは正妻の子らよりも愛娘。
そんな父の後ろ楯を頼りにせず、寧ろ父にビシッ!と一言。
母を愛しながらも一緒になる事はせず、自身の家族関係を崩壊の危機に。
全てお父様のせい。
別れを告げる。自分が去る事によって、この不幸な家族の幸せの為に。
実母探し。あっさり見つかる…と言うか、あのシーンですぐ察し付いたけど。
恋のお相手は、卓球対決で負かした御曹司と高校時代からの憧れの先生。三角関係も爽やかに。
ツッコミ所やご都合主義、上手く行き過ぎる展開は多々。
だけど、それも許せちゃう…と言うか、それすら爽快。
恋の行方も、実母や家族関係も、ヒロイン像も。
青空のように。
本当に心が晴れ晴れと。
後に名コンビとなる増村保造監督と若尾文子の初タッグ。1957年の作品。
57年とは信じられないモダンさ
増村保造監督二作目。若尾文子主演。57年大映。カラー映像美しい。
訳ありで東京へ出て来たヒロイン。逆境にもめげない青空のような文子嬢。彼女の服装がどれも素敵。
増村映画の毒っ気がさほど無い爽やかな映画。若尾文子の弾ける美しさを堪能できます。当時の文化風俗を見る楽しみも。(太陽族とかいる時代)それに女中のミヤコ蝶々ほかイイキャラ多数。
後半のリズミカルな展開が心地いい。多幸感グルーヴ満載です。
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