「色彩感が魅力」スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
色彩感が魅力
ひと言でいうと「ダークなチャーリーとチョコレート工場」。
だが、ひと言で片付けられないのがこの作品。なんといっても、これほどまでVFXを有効に使った作品は近年めずらしい。作画技術に溺れることなく、19世紀末のロンドンでキャラクターを動かし、物語を進めていく。
血がドバッのスプラッター・ムービーなのだが、ミュージカル仕立てにしたのと絵画を見るような色彩感が、嫌悪感を和らげている。モノトーンのような画像に真紅の血が滴り落ちるシーンは美さえ感じる。
俳優たちのイキイキとした演技と歌声は、これまでのミュージカル映画の常識を覆すほど新鮮。
ビスタサイズ、大道具や小道具、色調、エンドロールのフォント、すべてがいにしえの怪しげなロンドンを想起させる。
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