劇場公開日 2007年10月6日

「「なぬー!」というギャグは誰が使ってたっけ?」北極のナヌー kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0「なぬー!」というギャグは誰が使ってたっけ?

2018年12月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 10年以上にわたって北極の動物たちの生態を追ったドキュメンタリー。“ナヌー”と名付けられた白くまの子どもと“シーラ”と名付けられたセイウチの子どもを中心に、温暖化の影響で過酷な自然環境を生きる彼らの姿を映し出している作品です。

 まずは白くまの生態。果てしなく続く大氷原にポツリとあいた穴から顔を出す母熊と小熊2匹。冬眠から目覚め、お姉さんのナヌーと弟熊(ということは性別も調べたってことですね)に狩りを教えるためにエサを求めて旅立つのです。氷に穴を開け、アザラシを捕る。成功率は1/20だという。なかなかうまくいかないけど、1匹食べてしまえば、しばらくは大丈夫のようでした。その後の絶食というのもきつそうです・・・

 一方、セイウチは群れで行動する。子どもは貴重な存在であり、仲間全体で子どもを守るというのが特徴。でかい図体でごろんと寝転がってる姿を見ると、平和そうだけど、彼らにも危険はいっぱい。それでもエサの貝を食べたら、ぶーぶーオナラ(?)して満足そう・・・ホンジャマカの石塚を思い出してしまう・・・あ、ナヌーは石塚だったのか・・・

 白くまの主な狩場は氷の上。それが温暖化の影響で溶ける時期が年々早まってきているらしい。つまりエサを捕れる時期が短くなり、彼らが生き抜くこと自体困難になっているのだ。セイウチだって、氷がなくなれば休む場所がなくなる・・・どの動物も生きることが困難になっているらしいのです。

 個人的には白くまのお供をするホッキョクギツネが好きだ!コバンザメのようにおこぼれを求めるという、陸上の動物でもこんな特殊な生き方もあるんだな~と思いつつ、別れのシーンでは涙がこぼれ落ちました(弟のエピソードよりもこちらのほうが泣けた)。

 エンドロール時には、メイキング映像も紹介され、意外と接近して撮っていたんだとわかります。白くまを撮影するとき、怖くなかったのかなぁ・・・と子ども目線にもなってしまいました。それにしても温暖化の問題は深刻のようですねぇ。

kossy