「おっ続編ですかい!?」イースタン・プロミス マージョさんの映画レビュー(感想・評価)
おっ続編ですかい!?
「いたっ」「痛いっ」上映の間中、隣席の老婦人が呟いていた。いやいや、貴女は無傷だって。喉かっ切られも全裸めった刺しもされてないから、少し黙っておくれ。
しかしまあ、そのように…我が身にはねかえるほどの視覚的痛み、最後まで誰ひとり信用できない緊張感が、全編にみなぎる。
正直、結末は途中で読めてしまう。主人公ヴィゴが半ば盲目的に惹かれるワッツも、運命の女というには存在感不足(美しさとカッコ良さは流石だが)。
それを補って余りあるのが、丁寧な取材に裏打ちされたロシア黒社会と移民の描写、容姿端麗かつ才能豊かな部下であるヴィゴに愛憎半ばするカッセルの怪演、そして何といってもヴィゴ!言うことなし。
既に続編の計画が始動中とか。キャストはヴィゴ以外未定らしい(一体 ワッツ・ヴィゴ・カッセルの三角関係のゆくえは?)
ともかく監督自身、今作はやや未消化と承知で、まだまだ構想を温め中なのだろう。あわせてパーフェクトな傑作になるよう、ぜひとも期待したい。
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