「粗い物語に嫌な悪女」パーフェクト・ストレンジャー Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
粗い物語に嫌な悪女
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総合:55点
ストーリー: 50
キャスト: 60
演出: 55
ビジュアル: 70
音楽: 65
主演のハル・ベリー、特ダネを求めていきなり議員を貶めようと脅迫まがいのことをして成功すると勝利に酔いしれ大騒ぎ、それを上司に握りつぶされるや激高して会社を辞める。この時点でその軽薄さぶりに好感度が随分と下がった。「チョコレート」の時の素晴らしい役柄と違って随分と下品な女に成り下がっている。違う言い方をすれば、完全に違う役割を演じることが出来るという解釈も出来るのだが、他人を自分のためには顎で使い目的のためにはどんどんと嘘をつき人を騙していく姿に嫌悪感を感じる。まず主人公が好きになれない。
物語も荒い。簡単に派遣社員で潜り込めて社長に近いところで働けたり、会社のパソコンに侵入したり、こんなに何もかもうまくいくものだろうか。
ここからかなりネタバレです。
決定的におかしいのは、彼女の目的である。一言で言うならば、こんな面倒くさくて時間がかかって危険なことをするくらいならば、最初からグレースの死体を重りでもつけて沈めてしまって完全に隠せば良かっただけじゃない? そうすればただの行方不明で済むから捜査にもならないわけだし、たとえ見つかったとしても時間がたてば犯人捜しも難しくなる。わざわざ死体をさらして刑事事件にして他人に罪をなすりつける必要があったのかな。何故彼女がこのようなまどろっこしい選択肢をとったのか、そこをはっきりしてほしい。
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