「ジョディー版『タクシードライバー』」ブレイブ ワン ggさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョディー版『タクシードライバー』
米国版フッテージを見た時、すぐに『タクシードライバー』を想起させた。ジョディーにとってもあの作品は大事なキャリアの一つである事はいうまでもない。ただ、主人公の抱く葛藤は大きく違っている。
トラビスが町の言い様の無い退廃に怒りを覚えているのに対し、
エリカの怒りは恋人を殺された復讐心である。どちらも孤独を抱えているがトラビスの孤独は社会に馴染めない事で、エリカには仕事もアパートメントの顔馴染みもいる。
リアルとは言い難いがジョディーの凛々しい演技とニール・ジョーダンの哀感のある演出で一級の作品に仕上がっている。
ジョディーが町を歩く姿を見るとタクシードライバーの頃のアイリスを思い出し、何となく懐かしくも雑踏の中に言い様の無い孤独を感じずにはいられなかった。
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