阿波DANCEのレビュー・感想・評価
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熱いが…
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阿波踊りとヒップホップダンス。この異種混合を実現させようとするも、一難去ってまた一難。なかなか上手くことは運ばない。物語前半、そんな「なんとかやろうとするもできない」という“もがき”がスクリーンから漂ってくる様は面白い。
しかし、クライマックスから結末への展開が、あまりに“直球”に感じた。いい意味で確かに“熱い”のだが、観ているこちらが少し照れくさくなる。
また、最も盛り上がるはずの“阿波ダンス”の見せ場において、阿波踊り大会の観客・参加者が総立ちで阿波踊りを始めてしまうので、肝心の中心で踊っている5人の“阿波ダンス”がその渦に飲み込まれ、目立たない。結局、圧倒されるのは阿波ダンスにではなくて、阿波踊りに……ということになってしまう。
手足が長く抜群のスタイルをもつ榮倉奈々は、ダンスが絵になる(吹替えではないらしいので。しかし、本職のヒップホップダンサーがみたら、どの程度のレベルに仕上がっているのだろうか?)。主演作が相次ぐ彼女は、同じ青春映画でも、今年は『檸檬のころ』という傑作があった。両作品を比べると、榮倉が「電車に乗ってその土地を去る」というオチが全く同じなのが面白いわけだが、こちらは『檸檬~』のような感動とは全く別物。まあ、青春映画といってもベクトルが全く異なり、比較するわけにはいかないので、蛇足でした。
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