天然コケッコーのレビュー・感想・評価
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とても可愛らしいお話で、ほのぼのした
とても可愛らしいお話で、ほのぼのした。大きく心を揺さぶられたり、多くの示唆にとんだお話でもないけれど、なんだか温かい愛に包まれている作品だと思う。個人的には好き。
眩しすぎて己の老いを感じる
「リンダリンダリンダ」が周りで評判が良かった当時、全くハマれず途中で止めたという苦い思い出以来の山下作品。とても良かった。日常漫画を描こうとトライしてるのだけど、これが難しく、「天然コケッコー」は日常とはこういう事だよとお手本のような映画だった。みずみずしくて輝いてて「俺、老けたな〜」と昔の自分を思い出し親目線でも見てしまった。風景も素晴らしい。
夏帆が可愛い
田舎の中学生の“何気ない”日常を凄く綺麗に撮っているなという印象。ただその何気なさがホントに淡々としすぎてもう一つなんか要素が欲しかった
いつから二人は異性としてきちんと意識し始めたのかがよく分からなくて、好きかも⁈と感じていると思ったらいきなりラブラブになってて驚きました。夏帆ちゃんと岡田くんがホントに初々しくて爽やかだったので、そこはもう少しだけ丁寧に描いて欲しかった。
あと、お父さんの浮気はどうなったのかとか修学旅行の引率に先生が3人もいて大丈夫なんだろうかなど色々気になる点がありました。
ただ本当にひたすら夏帆ちゃんが可愛い!これだけでも見る価値はあります。
田舎が主人公のゆるゆるのラブストーリー。夏帆さんがよかったです。
前に見ていたのだけれど、最近夏帆さんをよく見かけるので、思い出して見直してみました。
当時は誰だかわからなっかたけど、今見てみると、基本岡田将生さんと夏帆さんのラブ・ストーリーなので、逆に新鮮で面白かった。
夏帆さんが主役で、子役と言ってもいいくらい若いのだけれど、演技がうまくてよかった。
そしてこの映画のもうひとつの主役は、田舎のよさだと思う。
不便とか、悪いところもいろいろあるのだろうけど、この映画はよいところを前面に出していた。
田舎のよさといえば、風景がきれいとか、空気や水がうまいとか、そういうところを思い出すけれど、一番いいのは人が少ないところかな?
人が多いと、みんなそれぞれいろんなことを考えてぶつかり合うし、自然と競争になるから大変。
その点、田舎は人が少ないから、ぶつかり合うことも少ないだろうし、そんなことをしていればやっていけない。
競争も少ないだろうし、自然と地域が家族のようになりそうな気がする。
全校の生徒が七人で、小学校も中学校もしっしょというのは、効率は悪いかもしれないけどある意味ですごくすばらしい。
勉強もゆるゆるだろうし、友達もゆるゆる、だけれども互いの関係性や先生との関係はすごく濃い。
ある意味理想の学校です。
都会の大人数の学校だったら、全部厳しくてきついのだけれども、関係性は薄くなりがちです。
主演の二人にしても、同級生の友達なんだか、つきあっている彼氏・彼女の関係なのかよくわからない。
すごくゆるゆるの関係なのだけれど、互いに世界でたった一人しかいない同級生で、関係性はすごく濃い。
これもある意味理想の関係で、見ていてとてもおもしろかった。
あと田舎のよさといえば方言かな?
島根弁(広島弁?)がおもしろかった。特に女性も自分のことを「ワシ」というのがいい。
いろんな言い方があるのだろうし、今の若い人の言い方なのかもしれないけれど、よく聞くのが「ウチ」。
「ウチ」って何?あの辺の人は「ワシ」って言うよな?といつも思っていたけれど、この映画では「ワシ」とはっきり言ってくれるので、すごく気持ちがよかった。
「バレンタインデイは、わしらには関係ないイベントじゃけえのう・・・」(「仁義なき戦い」みたいだけど、この映画では女子中学生の台詞)には感動した。
個人的にはその辺のところがとてもおもしろくて、出演している子供もかわいいし、メッセージ性があって、映像も綺麗でいい映画だと思うけど、ゆるゆるなので、ぐいぐい前に出てくるような強烈なインパクトがないのが残念。
2007年のキネマ旬報ベストテン2位(1位は「それでもボクはやってない」)で、1位になれなかったのはそのせいかも?
いまじゃもうみえないもの
なんか中学生だったころがよみがえります
このころって世界がせまいから
見えないものも見えるものもあるんだね
甘酸っぱいです
最後が切ないです
中学の友達と見ると
思い出話で盛り上がれそうです
2008年10月06日
原作同様に瑞々しいが、掘り下げはやや浅い
総合:70点
ストーリー: 65
キャスト: 80
演出: 75
ビジュアル: 75
音楽: 70
現実の世界では劇的な大事件ばかりが起きるわけではない。だが後になって考えると小さなことが、子供のころには大きなことだったりする。あるいは子供のころにはささいなことでも、後から考えると大切なことだったりする。原作を途中まで読んだことがある。何も無い過疎の田舎を舞台にして、そのようなちょっとしたことに心を動かす中学生を見事に描いた、とても新鮮で瑞々しい良い作品だった。
さて映画のほうはどうだろうか。時間が飛び飛びになりながら、小さな事件が淡々と続いていく。少女の感じるままの日常の心の揺らめきが、のどかな町に原作同様に描かれる。自分の理想の冬用のコートを欲しがってみたり、髪型のことでいけない発言をして友人の気分を害したことで自分自身が傷ついてみたり。恋愛対象になるような異性すらいない田舎で、突然やってきた転校生が持ち込む変化。主人公の右田そよを演じる夏帆が、小さな世界で自分なりに精一杯生きる少女の存在感を表現していて、映画全体のそんな瑞々しい雰囲気をうまく作りだしていた。
だがやはり映画としての時間的制約があるからだろう、原作よりも一つ一つの出来事の掘り下げがやや甘くなっているようにも感じた。原作にあるけれど映画にない物語もいくつかあって、だから映画を見ていて彼らの共有する出来事も少なくなって関係が薄く見える。そういいつつもそれでも楽しめる作品でした。こういうのいいなあと、すっかり汚れきった大人の私なりに思ったのでした。
映像は町の自然や田舎の家々を撮影して積極的に使うことにより、のどかで小さな世界をうまく表現している。場面場面で植物とかを映し出して、四季の移ろいを教える。音楽はあまり使われず、むしろ自然の音や生活の雑音で雰囲気を作り出している。でしゃばりすぎない音楽の演出はむしろ好感が持てた。
「帰りました」「お帰り」
映画「天然コケッコー」(山下敦弘監督)から。
田舎の風景・田舎の空気が、作品全体を流れる中で、
私が、気になった会話がある。
子どもたちが、いつものように帰宅するシーン。
「帰りました」「お帰り」
えっ、「ただいま〜」「おかえりなさい」じゃないの?と、
すぐにメモして、ネットで調べたら
「ただいま」は「只今帰りました」の略、と説明にあったので、
「帰りました」は間違いではなく、むしろこちらの方が正しい。
逆に、帰宅した時「ただいま」を連呼する現代人は、
「ただいま」に続く「帰りました」を知らないかもしれない。
実は作品中「いってきます」も「いってまいります」と口にしている。
たぶん、僅かながらその違いがあるのだろう。
田舎らしさ満載の映画であるが、そんな会話にも
3世代同居の家族に、しっかり躾けられた「田舎」が感じられた。
私もこれからは「ただいま〜」と略さずに
「只今帰りました」と最後まで発音したいと思う。
夏帆ちゃん!!
前に観たうた魂の夏帆ちゃんに刺激をうけたので、この作品を観ようと思い借りてきて鑑賞しました。(妻にロリって言われつつ)
内容的にはうた魂の方が良い出来ですが、この作品も夏帆ちゃんパワー炸裂です。
まず方言がいい。少し聞き取りにくいが地方の言葉に吸い寄せられます。子供達が生き生きとしこの村で生活している。内容は過疎の学校に東京から少しイケメンな男の子が転向して来て、夏帆ちゃんの初恋が始まるといったストーリー。
自然いっぱいののどかなとこでの初恋ストーリーはいいのだがかなり疑問点がある。ジャケット貰うかわりにキス?電車で少し行けば少しひらけた町あるのに、通販で買い物知らない、どこから男の子を意識し始めたのかが明確でない、お父さん(佐藤浩市)の浮気疑惑が曖昧・・・など全体的に決め手のセリフがなくよくわからないままエンディング。
しかし、夏帆ちゃんがこの作品の評価を上げてくれてます。本当に久し振りに素晴らしい女優が出てきたなって思います。次の作品も必ず観ます。ロリじゃないです、多分。
田舎者バンザイ!!
最近のシネコンは「ワンコイン上映」なんていう催しを
やってくれるんですね。ちょっと前の作品を、500円程で
スクリーンで上映してくれて、観る方としては大感激!
観たかった作品が、必ず名画座でかかるとは限らないし、
となるとTVかDVDしかないわけですから~やはり
映画ファンとしてはスクリーンでやって欲しいところです。
この作品もそんな作品のひとつでした。
観たいなぁ~と思っていたので、もう嬉しくて♪
さっそく時間をやりくりして観に行きました。そして…
すんごくいい気分で劇場をあとにすることができました!
いや~気持ちのいい、素晴らしい作品。
くらもちふさこ原作の同名人気少女漫画を
監督・山下敦弘、脚本・渡辺あやで映画化した作品。
スタッフの持ち味が存分に活かされた地方色の豊かさ、
中学から高校に通うまでの淡々とした毎日を描きながら、
過疎化にあえぐ学校内に、突如転校してきたイケメンの
登場を丹念に追いつつ、伸びやかでまったりとした展開。
主演の夏帆(右田そよ役)が、本当にそよ風のようでした。
舞台は島根県浜田の山あいの分校。
(とはいえ、鷹の爪団は出てきません~。って当り前^^;)
その大自然の素晴らしさ(なんにもない素朴さ)はもちろん、
そこに暮らす人々の、なんと心豊かで健康的なことか!
そよ達上級生は下級生の子供達の面倒を見ながら生活をし、
村?一体がまるで家族のよう。。それだけにある意味狭い。
そよの父親とイケメン大沢(岡田将生)の母親との浮気疑惑、
シゲちゃんのそよへの片思い(これはちょっと怖かった^^;)
…とまぁ、いろいろあるんだけど。。
田舎特有の牧歌的のんびり感が、東京への修学旅行で
地面に一気に倒れ込んでしまうそよに象徴されていました。
やっぱり田舎が好き!田舎がいちばん!そんな堂々とした
自信が小気味良いのは、夏帆の演技と愛らしさにあるのかも。
突然「チューしてあげるから上着をワシにちょうだい」とか、
大沢の友人の前で、女房気取りで挨拶を決め込んだりと、
彼女のやることには「天然」が常についてまわり大笑い♪
だけど…気持ちいーのだ!
家族を大切にする心、友達を気遣う思いやり、自然を愛し、
田舎をこよなく愛する主人公に、コロリとなびく都会の
イケメン男子も、郷に入れば…だったのが、とにかく痛快☆
(彼らのその後も見たい気がします。多分変わってないな^^;)
田舎の「空気」
最初に断っておくと。私の田舎に対する思いは、望郷の念に近いものがあって、今でもできれば生まれ故郷である片田舎に戻りたい、という願いがあったりする。
そんな私がこの映画を観てまず思ったのは、田舎の「空気」をよくここまで綺麗に見せたものだという感嘆の思い。そして、その空気に違和感なく溶け込んだキャスティングの妙。特に主演の夏帆ちゃん。まだ原作をほとんど読んだことないんですけど、たぶんこれ以上の人選はなかったんでない?というくらい雰囲気だしてました。ラストの、黒板に対するキスシーンなんかは鳥肌が立つほど素晴らしかったです。去年見た映画の中でも屈指の名場面じゃないかなぁ。
ストーリーにそんな起伏があるわけじゃないのに、2時間があっという間だったという点も白眉。これは監督が意図的に演出してたと思われる間の取り方が巧かったというのもあるんだろうけど、田舎に抱く個人的な思い入れの問題も大きかったんだろうな…。
実際の田舎がこんなにも美しく感じるか、というは別問題ですが、こういう映画は心が疲れ気味の時にのんびりみるといい清涼剤になりそうですね。心が荒み気味なのを自覚している方なんかには強くご鑑賞をお勧めしますw
なんだか心地良いのです
人気少女漫画家のくらもちふさこさんのマンガが原作です。
田舎で暮らす少女の中学2年生から卒業までを描いた作品です。
そんな田舎に、イケメンさんの男の子が転校してきたところから、お話は始まります。
小中学生合わせて、生徒数は6人の分校での日常を描いて行きます。
田舎道を歩いての海水浴、夏祭り、バレンタインデー、修学旅行、そんないくつかの出来事に恋愛を絡めて進んで行きます。
特別な事が起こる訳でもなく、田舎の日常を淡々と描くだけの作品です。
全体を通して流れる雰囲気が、とても心地よい気分にさせてくれます。
島根の方言が、とても可愛らしく感じます。
特に主役の夏帆が喋る方言が、とても可愛いのです。
とても心の癒される映画ですね。
感動で涙する訳でもなく、大笑いする訳でもなく、ハラハラドキドキする訳でもありません。
ただ何となく心地いい映画です。
夏帆は果報者
夏帆がいい。それにつきると言ってしまっては乱暴かもしれないけど、それだけいい。ここの特集で山下監督のインタビューにも書かれていますが、お下げ髪が似合って、田舎くささが出ていて。きっと夏帆がこの役を出来たのは、ちょうど今だけだったでしょう。そんなベストな時期に、初めての主演作でこのような作品にめぐり合えるとは、果報者ですね。田舎の自然の風景も、とても心地よかった。ゆったりしたリズムだけど、眠くなるわけでもなし、夏にちょうどいい、癒しの時間。この時間がずっと続けばいいのに……と思える作品でした。
全54件中、41~54件目を表示