「どこにも咲けない。」陰日向に咲く ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
どこにも咲けない。
とあるレビューで「母べえ」よりも、こちらの作品の方が
数倍素晴らしかった。…とあるのを読んで思ったんですが、
映画の感想って、本当にイロイロなんですね~。(汗)
劇団ひとりのベストセラー小説なんですが、私はぜんぜん
知らなくて(^^ゞそんなにいい話だったら、映画も良さそうな
もんなんですが(興行収入はとても良いみたいですけど^^;)
いや~私には、まるで心に響いてこなかったのですよ。。。
なぜだろう。
一つ一つの話は悪くないと思うけど、それを合わせる必然性、
さらにキャストの演技と役回り、どこをとっても三流芸能(汗)
…というより、なぜこんな群像劇にしたの?という感じです。
良さそうな話だ、と期待したのがいけなかったのか、とにかく
全編を通してオトコ達がメソメソ~ワンワン泣きわめく姿と、
その恰好で台詞を喋るもので、何を言ってるのか聞き取れない。
そんな感じでした。これはもう、演出面の失態ですかねぇxx
そもそも「陰日向」という場所を題名に持ってくるのなら、
そんな場所でも懸命に咲く名もなき花を描けばいいものを、
ひとりひとりの人間の掘り下げが、まったく足りていない。
頑張っても報われない世の中を描く、というならまだしも、
頑張ってもいない人間に共感など出来ないし、まして他人の
思いやりを踏みにじる生き方を堂々と描く(それがリアルさか)
手法には、私はどうしても異を唱えちゃいますねぇ。
だからなんなんだ?お前より苦しい人間はゴマンといるわい。
甘ったれてんじゃない!金持ち野郎の戯言映画かよ?と。
あぁぁ~説教オバサンだなぁ、私^^;
この群像劇の中で唯一、輝いていたのがオタクくん達の話。
他の話となにも絡まないこのパートがいちばん良かったです。
なぜかといえば、彼らがいちばん正々堂々と生きているから。
陰だろうが日向だろうが彼らにはカンケーないのです。
一見バカなことに熱中している彼らでも、自分たちの大切な
アイドルのために奔走し、応援し、一生懸命に生きている。
自分のやっていることに誇りを持ち、満足しているからこそ、
あんな風に他人を思いやることに自分を使えるのだと思う。
最も潔い生き方をしているなぁ~と私には見えましたねぇ。
でも、この話に一番感動できるのって…どうなんでしょうか^^;
メインはこれじゃないんだもんなぁ。(爆)
小説はいいみたいですね。映画とはかなり違うのかな?(汗)
(宮﨑あおいに漫才師役はムリ!観ているのが辛かった(T_T))