「宿の主人はユージ(光石研)で飼い犬の名前はコージだった。 「U字工事かよ!」と突っ込んでしまった。」めがね ドン・チャックさんの映画レビュー(感想・評価)
宿の主人はユージ(光石研)で飼い犬の名前はコージだった。 「U字工事かよ!」と突っ込んでしまった。
動画配信で映画「めがね」を見た。
2007年製作/106分/日本
配給:日活
劇場公開日:2007年9月22日
小林聡美(タエコ)
市川実日子(ハルナ)
加瀬亮(ヨモギ)
光石研(ユージ)
もたいまさこ(サクラ)
薬師丸ひろ子(森下)
「かもめ食堂」を見たので荻上直子監督作品を続けて見てみる。
市川実日子が市川実和子の妹だということは知らなかった。
旅客機で島にやってきたタエコ(小林聡美)は
携帯電話が通じないところに行ってみたかったと言った。
その島には宿が2軒だけあった。
ロケ地は鹿児島県の与論島だが、実際には与論島に宿は44軒あるらしい。
また、実際の与論島は携帯電話が使える。
4Gは使えるが5Gは使えないらしい。
宿の主人はユージ(光石研)で飼い犬の名前はコージだった。
「U字工事かよ!」と突っ込んでしまった。
タエコはユージや、カキ氷屋のサクラ(もたいまさこ)や高校の生物教師ハルナ(市川実日子)
にいろいろなことを勧められるがすべてに
「結構です」と言って、拒絶していた。
島で何もすることがないタエコは飽きてきていた。
、「ここには観光をするところなどない」ユージとサクラに言われた。
この島に来た人は何をしているのか尋ねると、
ユージは少し考えて「たそがれる」と答えた。
翌朝タエコはまたサクラに起こされた。
タエコは少し怒って「ほっといて欲しい」と伝えると、
サクラはニコニコしながら部屋を出て行った。
ユージの宿がいやになったタエコは島にあるもうひとつの宿「マリンパレス」に向かう。
メルシー体操の音楽で朝の眠りを妨げられるのも一因だった。
マリンパレスを見たタエコは数分後にはマリンパレスを後にした。
ここにはいられないと思ったのだろう。
しかし、ユージの宿に戻る足がない。
延々とスーツケースを引っ張りながら歩き続ける。
何時間も歩き、そして座り込んだ。
「朝ごはん」食べてくればよかった。
そこに、3輪自転車に乗ったサクラが姿を現した。
自転車の後部に乗ったタエコ。
心境に変化があったのだろうか、
スーツケースは置いていく。
スーツケースを置いてきたが、
そのことがきっかけで大切だと思っていたものが
実は手元になくても生きていけることに気付き、
心がほぐれていく一助となった。
タエコはサクラとユージの関係が気になった。
ハルナは「ものすごい関係」と、よく分からないことしか言わなかった。
タエコを追ってヨモギという男(加瀬亮)が島に現れた。
「ここがよく分かったね」と言うタエコに、
「何よりも先生のことを思っているから」とヨモギは冗談を言った。
翌朝タエコはメルシー体操に参加していた。
彼女は楽し気にメルシー体操を踊っていた。
島から帰るタエコ。
眼鏡が飛ばされても「まあ、いいか」と思えるほど、気持ちが楽になっていた。
「めがね」は2008年2月のベルリン映画祭では、
パノラマ部門に参加し、日本映画初のマンフリート・ザルツゲーバー賞を受賞している。
妻と島に行って、焼肉と伊勢エビを食べたいと思った。
もちろん、ビールも。
エンディングの歌は、
「これは絶対大貫妙子だろ」と思ったし、その通りだった。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。