ストレンジャー・コールのレビュー・感想・評価
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全米No.1なのか?
アメリカでは有名な都市伝説がモチーフとなっている本作は、過去にも「夕暮れにベルがなる」という邦題で映像化されている。オリジナルは未見なのだが、「地味」という感想を持った人が多いという事だけは記憶している。本作も結論からすると「地味」の一言である。派手さでは勝負せず、少しずつ追い詰められていくという恐怖感が押し出された印象であり、ザ・アメリカ映画とはやや趣が違う。そして個人的に気になったのが、監督が「トゥームレイダー」でお馴染みのサイモン・ウェスト。これは意外であった。
テーマは良い作品なのだが、多方面で低評価が多い理由には納得できる。簡単に言ってしまうと、さほど面白くないのである。まず本編が始まって1時間位は特に盛り上がるシーンはなく、それからようやく恐怖感が出てくる構成なのだ。完全に前置きが長すぎる。ひたすら主人公がビクビクしている様にしか感じず、短い本編なのに勿体ないと感じてしまった。犯人は多くを語らず、謎を多く残したままこの事件は一応解決するのであるが、セキュリティ抜群の家にどうやって侵入したのかや、目的等を具体的に知りたかったという思いが強い。その内容によっては評価も変わってくるだろう。本作は今大流行中のホーム・インベージョン・スリラーに値する作品だとは思うが、その初期的な役割の本作がこの完成度だと残念でならない。
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