「面白い。よく考えて見なければ。」しゃべれども しゃべれども よっこいしょういちさんの映画レビュー(感想・評価)
面白い。よく考えて見なければ。
授業の一環でみました。
なんとなく粋な浅草の町並みと流れる空気感が素敵です。
落語をテーマにしたお話なので本当の落語が出てくるのですが、その魅力たるや。を知らされる作品でした。奥が深いです。
この映画にもでてくる”まんじゅうこわい”は私も以前から知っている小噺なんですが、、語り部の表情ひとつでここまで面白い話になるとは思いもしませんでした。
主役の国分さんと子役の森永悠希くんの楽しそうに小噺をする演技、二人の展開する小噺、本当に惹きつけられる魅力があります。
見終わったあともほのぼのほっこりする感じがあっていいです。
素直にみれます。
よく考えたら疑問しかわいてこないんですけどね。
この映画、イベントひとつひとつのシナリオはちゃんと書かれていてとおしで見るには違和感がないんですけど、
イベント同士を繋げるストーリーの描写はまったくなくてよく考えたら本当めちゃくちゃなんですよね。
たとえば急にぶちこんできたラブシーンオチ。
昨日好きな子にふられたばっかの三つ葉が何故か翌々日に前から気になってた!とかいってまったく惚れ込む要素ゼロの香里奈とくっつきます。
しかも急に一緒に住むかとかいってきます。おまえは初めて彼女ができたバンドマンかと。
おまえの落語・・・30点!(ここで突然の抱擁)は普通に笑った。
そもそも三人の生徒は三つ葉のところに落語を通じて愛される喋り方だかを身につけたくて落語習いに行ってたはずなのに、結局落語ひとつ覚えた以外誰も何も得てませんからね。
野球解説のおっさんに限っては落語すらおぼえてないし何の前触れもなく2軍のコーチ務めることになりましたからね。
散々「選手はバカとかいってる言葉そのまま解説でいえよ」って言われてたからてっきりそれを個性にした解説で売れるようになるのかなっておもったら知らないうちに転職活動してました。
三つ葉のとこに通った意味もなかったしただのひやかしのおっさんでした。
香里奈は香里奈でぶっちゃけ何がしたかったのか意味わからないキャラで言ってることも意味わからないし性格が悪いままです。
三つ葉は結局人間的な成長を遂げていませんし落語に対する姿勢も何も変わってないんですが
お酒飲んだら落語うまく喋れたのでよかったですね。ちゃんちゃん。
松林くんは気丈にみえて繊細な設定のはずだけど傷ついたりしょげたりするシーンはありませんでしたね。
というか松林くんと香里奈は素質がある伏線を序盤にはったんだからもっとそれを話に活かすべきだったとおもいます。
まあ細かいこと気にしなければふつうにおもしろいです。
落語に対する関心ももてますし見る価値はあります。