「悪い事があれば良い事もある、それが人生。」ホリデイ 銀平さんの映画レビュー(感想・評価)
悪い事があれば良い事もある、それが人生。
ジャンルは恋愛もの(多少コメディ要素も含む)ですが、すごくいい作品でした。
特にキャメロン・ディアスとケイト・ウィンスレット、二人の演技が光っています。
個人的にコメディのイメージが強いジャック・ブラックも、この作品ではとても真面目な人柄で、かっこよかったです。
奇しくも同じタイミングで恋人と別れ、心に傷を負った女性が、これまた奇遇にも、インターネットの「家交換サイト」で知り合います。
二人の生活環境はまるで真逆のタイプで、知り合いもいない未体験の土地で、悲しみと決別するための第一歩を踏み出そうとします。
そこで偶然か運命か、二人は人生を変える出会いを経験することになります。
その「出会い」とは、新しく恋をする男性に限らず、自分が今まで知らなかった世界を教えてくれる全ての人との出会いの事を指します。
アイリスはアマンダの豪邸ではしゃぎまくり(ほぼ狂喜乱舞状態)、アマンダは随所に映画予告風のナレーションが割り込んでくる(職業柄、癖になっているようです)。あれは笑えます。
アーサー爺さんの祝賀会は感動でした。
もし、アイリスに出会っていなかったら、彼はあんな風に大勢の人に祝福されることもなく、生涯を閉じてしまっていたかも知れません。
そしてアイリスには、どんなセラピストの先生より、アーサー爺さんの言葉が癒しになり、未来に目を向けるきっかけになりました。
お互いが相手に対して、素晴らしいものを与え、与えられた。
人生って決して悪い事ばかりじゃない。
気持ちを切り替えるきっかけは、意外と身近に転がっていたりするもの。
「人」が生きていくには、やはり「人」が必要なんですよね。
人は皆、誰かの存在に支えられて生きているんだなあと、改めて思う作品でした。