「環境保護を目的とした映画」ハッピー フィート (;´ρ`)さんの映画レビュー(感想・評価)
環境保護を目的とした映画
ミュージカルアニメで、メッセージ性が強いです。基本的には人間を悪者として扱い、魚を食べる人達を批判し、水族館を否定的に描写します。アメリカの動物保護団体の主張に沿って作られています。それが批評家達に受けてアカデミー長編アニメ映画賞を取ったようです。
個人的には、この作品が訴えたい主張にも異議があります。例えば、人間は元々は狩猟生活ですが、厳しい大自然で狩猟生活を今もしてる人間と、快適に都市で生きる現代人、どちらが幸せかは簡単には言えないように、野生で生きるペンギンと快適な水族館のペンギン、どちらが幸せかも分かりません。それを人間的な道徳観念や思想で決めつけてしまうことも、人間の驕りといえます。ペンギンの幸せはペンギンの価値観で論じなければいけませんが、ペンギンの価値観は人間には分かりません。私個人がそう考えるため、映画による価値観の押し付けが鬱陶しく感じました。
また、思いきったディフォルメがなく、キャラクターの見た目の差異が少ないので、一部キャラの見分けがつきにくくなっている。その結果、キャラの個性があまり立ってない。それと、アメリカのアニメ映画はキャラクターの可愛さが魅力のひとつだと思いますが、青年となった主人公のペンギンがあまり可愛くない。
おまけに、ストーリー構成が悪く、ミュージカルアニメであるにも関わらずCGとタップダンスの音が合っておらず、シンプルに質が低い。
ただし、日本語吹替版を見ましたが、主人公の子供時代の吹替に子供声優を当てたのは良かった。女性声優の子供声は、以前からカワイ子ぶった女性の声にしか聞こえず、個人的にどことなく気持ち悪さと違和感を感じていたので。
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