「恐いけど、恐くない。」ディセント いきいきさんの映画レビュー(感想・評価)
恐いけど、恐くない。
女性だらけ6人での洞窟探検で、地図もないような洞窟に閉じ込められ、
暗闇に中で出口を求め彷徨い、恐怖を味わうさまを描く。
交通事故で夫と娘を失ったショックから立ち直れない
サラ(シャウナ・マクドナルド)を励まそうと友人たちが洞窟探検に誘う。
メンバーはリーダー格のジュノ(ナタリー・メンドーサ)と
サラの親友ベス(アレックス・リード)。
レベッカ(サスキア・マルダー)とその妹サム(マイアンナ・バリング)に
スリリングなスポーツが大好きなホリー(ノラ=ジェーン・ヌーン)の
女性ばかり6人組。順調そうな冒険も、突然の崩落事故で出口をふさがれ、
前人未踏の洞窟だということが分かり、地図もなく、
迷路の中をあてもなく進んでいく。
カタコンベ を観た後に他の人の感想で出てきていたのが地下繋がりで、
0:34 レイジ34フン と ディセント でした。
地下墓地よりも、地下鉄よりも、洞窟の方が恐いけど、恐くない。
とにかく前半の冒険が僕は息苦しくなる。
地下墓地や地下鉄と違って、いつ壊れるかも分からないような、
あんな狭いところよく通れるなと思う。
1人が挟まっちゃうところなんてホントに苦しく、
崩れ落ちそうになっちゃって堪らないのだが、
ヤツラとかオチとかはどうでもいいというか、つまらん。
しかし、終盤になるにつれて変貌していくサラの姿に、
演じるシャウナ・マクドナルドの迫力には恐れ入りました。
あんたの方が恐いよ。
冒頭の夫と娘の死からこの要素を活かしたホラーかと思っていたら、
ヤツラの登場でそんなことはないと分かってしまい、
その設定には面白さもあるが、無理も感じてしまう。
声を立てないぐらいじゃダメでしょ、それなら音を立てないで逃げなよ。
もう少しカオスのようなドロドロさのある展開があればよかったのか、
女性同士の愛憎劇が強烈なエゴを剥き出しにして
描かれていればよかったのか、サラの笑っちゃうぐらいの変貌振りを、
描写を楽しみましょう。