「名作ホラーだと思う」ディセント Minaさんの映画レビュー(感想・評価)
名作ホラーだと思う
誰しも、狭い空間それこそ洞窟等には何かしらの恐怖を抱くはずだが、本作を観賞するとそれが更に助長される。本編でも語られるが、洞窟などは人を狂わせる。幻覚や精神崩壊などが生じるからだ。それが1番恐ろしいが、本作にはもう1つ恐ろしい物が登場する。その正体は地底人。
初めて観賞した際は予備知識も無く、登場人物が女性のみということで、勝手に幻覚などから始まった殺し合い的なものを想像していた。だがまさかあんなにグロテスクな地底人が登場するとは。
モンスター・ホラーだったら冒頭から「いる」ことを前提に語るのが普通だと思うが、本作は主人公のトラウマ的な心の傷以外、前半では描かれないのだ。突如として現れたそれは、登場人物たちを血祭りにあげて殺していく。このファーストインパクトで全てを持っていかれた様にさえ感じる衝撃は初見だとあっけにとられてしまう。
本編が99分の中でここまでの経緯が長いのは惜しいが、後半にいくに連れて更に口あんぐりな大乱闘を披露してくれるのはありがたい。
本作でも思ったが、やはり女性はこういう時に強いのである。やられた分倍にして返すのは、「エイリアン」のリプリーだったり、「バイオハザード」のアリスだったりと同じだ。
本作のポイントはやはり洞窟が舞台であるという事だ。脱出出来るかどうか分からない焦燥感など、地底人が居なくても生死に関する事が常に起こっているのだ。少しのことから生まれた仲間への不信や、奥深く進むに連れて強くなる幻覚など様々な場面で登場し、展開が読めない。そしてあのラストへ続く。よく、こんなストーリーが思い付いたと感心する。
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