「再見して評価を下げてしまった作品」明日に向って撃て! ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
再見して評価を下げてしまった作品
雨にぬれてもの主題歌が有名であるが、この映画は全体としてスキャットを中心としたバート・バカラック音楽が実にいい雰囲気を醸し出している。結末が悲惨という点では「俺たちに明日はない」と似ているが、この音楽のせいかこちらの方がかなり爽やかな映画に仕上がっている。
再見であるが、改めていくつか気がついた点がある。
若い時に見たときは、社会に受け入れられない2人がどうしようもなく泥棒をしたやるせなさに同情したものだったが、今見ると、単に泥棒が好きだっただけという気もしてきた。従って初回ほど二人に感情移入できなかった。
エッタの存在がいまいち不明確。2人が彼女のことを好きだったら、彼女がボリビアからアメリカへ戻ると言った時、なぜ反対しなかったのだろうか。ボリビアでは彼女も銀行強盗の共犯者であったが、捕まらなかったのだろうか。
ブッチが、次はオーストラリアに行きたいと言っていたが、最初からボリビアでなくオーストラリアだったら別の結末になっていたのだろうか。
ボリビアに行く前に、精鋭部隊の追手にしつこく追われるが、6、7人くらいしかいなかったと思うので、サンダンスの腕前なら撃ち合いでも勝てるような気がしたのだが、なぜ逃げると言う考えしかなかったのか?追ってはライフルだったからか?
ボリビアでの最後の撃ち合いは意外に長かった。ラストはストップモーションになり、フェードアウトしていく銃声とともに、「撃て」と字幕が出るが、ファイアと言っているようである。ボリビアなのに英語?
ラストシーンについて確認してみましたが、恐らくスペイン語でfuego(fire)って言っているんだと思います。機会があったら聞き直してみて下さい。
さすがにそんな単純ミスはしないと思いますよ。