「イメージと音と感情が入り交じって」リリイ・シュシュのすべて morishun9akitaさんの映画レビュー(感想・評価)
イメージと音と感情が入り交じって
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ドビュッシーの月の光、アラベスク。
リリイ・シュシュの音楽。
「仕事」を介して、言葉にしないものを共有する彼女と彼。ケータイを通じて、わざとっぽい甘い声のやりとり。3回目の無言のメッセージ。あんたがあたしを守ってよ。きっと大丈夫だよ、と笑顔を見せてくれる。外側から見てると、そんな愛おしい彼女を失うこと、そういうことが本当にあっていいのかと哀しくなる。というのが、観賞中に一番大きく揺さぶられた部分。
ドビュッシーのアラベスクを弾き続ける彼女。
家のアップライトピアノで右手の練習をしてみた彼。
とか、次観るときにはもう少し近づきたいなと思った。
とにかく、イメージと音と彼らの感情が一緒くたになって押し寄せるので、その境界不明な心地よさ、あるいは不快、に身を委ねてしまう。
映像に没入させられた経験としては、この映画に遭えたことはものすごい体験。
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