ランボー 怒りの脱出のレビュー・感想・評価
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大ヒット作品
セルアウト映画NO1
そして、ランボーはヒーローになった!
1作目をテレビ放映で見てそのカッコよさに魅了され、迷わず映画館へ鑑賞に出かけました。大興奮で大満足だったあの時を思い出す。
ドラマティックな1作目とはガラリと変わって、こちらは単純明快スカッとする一本でした。
あのテーマソングもピタリとハマり、ランボー、スタローンの魅力爆発!
確かに、本作でもベトナム戦争の傷跡みたいなものを、描いているとは思う。
そして、国のために命を張っていた兵士を、蔑ろにする国家も表現してるんじゃないだろうか。
たからこそ、尚更、そこにも反意を示して正義を貫こうとするランボーがカッコいい!
ドラマティックなランボーも面白いけど、やっぱり正義は必ず勝つのランボーが好きだな。
自分の中ではスタローン作品で五本の指に入る一本です。
古い映画ですが、それほど旧さは感じません。実に面白い!
カタルシス溢れる80年代アクションの傑作
何度もTVやビデオで観てるんだけど、劇場で観るのは初めてで、大迫力アクションてんこ盛りの痛快作でした。第一作は、あえて原作の結末を改変することで当時のベトナム帰還兵への差別を訴え大ヒット。今回は、未帰還兵救出をテーマに、ベトナムへの落とし前だけでなく自分達を消耗品扱いにした軍上層部への落とし前までつけてくれるわけで、当時アメリカで大ヒットしたのも納得です。そんなアメリカの事情とは関係なくこの作品が面白いのは、耐えに耐えた主人公の怒りが爆発して敵を粉砕するカタルシスが、万国共通だからだと思います。最近のアクション映画は、CGの技術展覧会みたいで、映像はきれいだけど燃えるものが少ないですね。役者では、スタローンの第一作に続いての紛れもない代表作で、鍛えあげた肉体で役柄と一体化しているようです。弾帯を左手に巻きつけ片手で重機関銃をバリバリ撃ちまくるラストは名シーンですね。紅一点のジュリア・ニクソンも強さと美しさが魅力的でした。脚本にジェームズ・キャメロンが参加しているだけに、サラ・コナーの路線を意識したのかも。
それでもやっぱり気になるアメリカの視線
アクション映画としての面白さは置いておくとして(それを置いといてはいけないのかも知れませんが)、やはりベトナム戦争の描き方が気になります。
ベトナム戦争で傷つき国家への恨みを募らせたランボーを再びベトナムに送るのに「まだ戦地にPOW(戦争捕虜)として捕らえられている兵士を助け出す」という動機が与えられます。その任務を際立たせる為には、「ベトナム兵は凡庸なのに残虐」という描写が必要となります。でも、本作ではベトナム兵には「悪」としての魅力すら与えられず、それを放つのはベトナム軍の上に立つソ連将校なのです。その結果、ベトナム兵はモブ(群衆)としての役割でしかなくなります。
また本作では、ランボーが信頼を置く嘗ての上官トラウトマン大佐に「間違った戦争だったが、国を憎むな」と語らせます。しかし、何が間違っていたのかは全く語られぬままでした。もしかして、「勝てない戦争に加わった戦略が間違っていた」と言うだけなのではないでしょうか。傲慢なアメリカの帝国主義的驕りが誤っていたとは思っていないのでしょう。
更に、POWを救出しようとするランボーはその過程でベトナム民間人と思われる村を焼く事になってしまいます。何の罪もないのにあの火で死んでしまうベトナム人は仕方ないのでしょうか。
などと、ベトナム戦争に対するアメリカ人の視線は、小さなことも妙に気になってしまうのでした。
手加減なし
2024年劇場鑑賞282本目。
よくよく考えてみるとランボーシリーズは全部観た気でいましたがこれだけ観てなかった・・・。昔このランボー2だけファミコンのゲームになっていて、わんぱっくというファミコンをモチーフにした漫画だけ載っている雑誌があり、そこに連載されていたファミ魂ウルフという野生児がファミコンの中に精神を同化させて入り込んでスーパープレイを見せるというむちゃくちゃな漫画の中でそのゲームをプレイしていたのでほぼ映画のあらすじを知った気でいましたが全然違ってたぜ!
前作は弱いと思っていた人をコケにしたらめちゃ強でしたみたいな感じで最終作と通ずるものがあったのですが、一応警官相手ということで死なないよう手加減して戦ってくれていました。今作はもうそんな遠慮する必要がないので後半はやりたい放題で最高でした。ストーリーはうっすいので満点つけるのははばかられますが、観たいものは観られた感じでした。
スタローンの脚本家としての文才はもっと再評価されるべき。
アクション映画の不滅の金字塔『ランボー』シリーズが4Kレストア版となって40年ぶりに劇場上映。
早速、新宿ピカデリーさんへ。スケジュールの都合でまずは第2弾『怒りの脱出』(1985)から。
『ランボー/怒りの脱出』(1985)
本作が公開された1985年はアクション映画の当たり年、『ベスト・キッド』『ターミネーター』『コマンドー』『ロッキー4/炎の友情』と百花繚乱、そして本作以降ゴリゴリマッチョなアクション作品が『ダイ・ハード』(1988)公開されるまでレンタル店に激増しましたね。
今回見直してみると派手なアクションシーン以外にも脚本とテンポの良さが秀逸。
若きジェームズ・キャメロンがスタローンと共同執筆したことが近年話題に上がりますが、『ロッキー』でアカデミー脚本賞にもノミネートされたスタローンの脚本家としての文才はもっと再評価されるべき。
本作も94分の短尺ですが、きちん伝えたいテーマを織り込みながら、ベトナム・ソ連軍および身内の敵(マードック司令官)の憎々しい設定やコー・バオのさらっだけど深みのあるラブシーン、一切の無駄セリフやカットがなく、だれずにラストまで高揚感を持続させてくれたのは実にお見事でした。
※本編中「俺は消耗品(エクスペンダブルズ)だ」というセリフには驚きましたね。
もちろんアクションも現在ではあまり見ることが出来ないノーCGのゴリゴリの肉弾・爆破アクションは逆に新鮮、アクションや武器の選択とラストに向けた積み上げかたも抜群ですね。
もうひとつ評価すべきはジェリー・ゴールドスミスの劇伴。
「ここぞ!」というサスペンスフルで緊張感あるシーンにタイミング良くかかるんですよね。
本作は1985年度のラジー賞にて4部門受賞しているようですが、いやいや40年経った今でもアクション映画としては最高傑作ですよ。
アサシン、アーチャー、バーサーカー
面白いと思いますけど
路線変更がとても残念だった
前作の『ランボー』が、ベトナム帰還兵の悲哀というか、一般生活に溶け込めずにアウトサイダーとして社会からつま弾きにされる男の、情念の爆発だったのに比べて、今回は特殊任務を帯びたスペシャリストとしての、ミッションチャレンジ・アクションに変わってしまい、その路線変更にかなりがっかりしたものだ。
とは言え、これはこれでド迫力の戦闘シーンをフィーチャーした娯楽アクション大作になっており、一人の殺人マシーンが敵を倒していく様には単純に興奮する。何も考えずに身を委ねるにはちょうどいい映画かもしれない。
この映画の成功によって『ロッキー』のシリーズにも大きく影響を与えた作品。ロッキーは貧しい移民の子供が、ボクシングでしか自分の存在価値を示せずに、恋しい彼女にも振り向いてもらえない男が、チャンピオンとの試合を通じて自分の可能性を実現したお話しだったのに、いつの間にかとんでもないモンスター相手にリングの上で対決する方向性に変わり、ボクシングの描写は置いて行かれた印象が強い。エンターテインメント路線にシフトしていったのだ。
人間ドラマから、アクション大作に路線変更して、映画は成功しても、もともとのシリーズのファンには少し寂しく受け取られたんじゃないだろうか。
ランボー、怒りのおバカ火力を大幅アップ!
シルベスタ・スタローン主演&脚本。
脚本協力にはあのジェイムズ・キャメロンも。
ラジー賞4部門獲得の大傑作アクション。
【ストーリー】
前作の騒動により服役していた主人公ジョン・ランボー(シルベスタ・スタローン)だが、トラウトマン大佐から特殊任務に従事すれば特赦の取引きを持ちかけられる。
作戦内容は、かつてランボーが脱出したベトナム国内のアメリカ人捕虜収容所証拠をつかむ事。
現地に赴いたランボーは、虐待をうける仲間の窮状にガマンできず、彼らを救出しようとするのだが……。
前作『ランボー』こと『First Blood』がシリアスな社会問題を描いたカントリーアクション映画なのは、シリーズのファンなら皆知っています。
そしてこの『ランボー2 怒りの脱出』の原題が『Rambo: First Blood Part Ⅱ』と、アメリカ本国では初めて主人公ランボーの名を冠した作品であることも。
同年にあの『ロッキー4』も上映されており、どちらも空前の大ヒットと、スタローンがエンタメ方向に全力疾走していた時代です。
初代の『ロッキー』や『ランボー』が持たざる者の悲しい姿を赤裸々に綴ったのに対して、この頃の作風は「おバカでもいい、筋肉と爆発を心ゆくまで楽しんでほしい」路線に切り替わっています。
だってこのランボーったら、小さな爆薬をつけた矢を撃ち込んでありえない威力の爆発させたり、ムキムキの上腕二頭筋腰をカッコよく見せるために狙いなんか知らんとばかりに腰だめでマシンガン撃ったり、滝壺でヘリをホバリングさせながら寝たふりをして敵を油断させたり、バカバカし……おっとうれしいツッコミどころ満載なんです。
もちろんちゃんと捕まって拷問もされますよ!
なんだこの売り文句!
スタローンが世に出た初期を「スタローンヒストリー:貧者の時代」とでも名付けるとすれば、こちらは「ホット☆ショット!の時代」とでもしておきましょうか。おっと命名の解説はしないぜ?
誤ってタリバンに捧げちゃった次作『怒りのアフガン』でそのおバカ傾向はメーターをふり切り、なんやかやで20年ほど当シリーズをほったらかしの宙ぶらりんな「クリフハンガーの時代」に至ります。
その間にスタローン自身の成功や失敗、スキャンダルやシャウエッセンのCM出演なんかの迷走もありました。
我に返って『最後の戦場』『ラストブラッド』でスプラッタ残虐アクション描写に振り切っちゃう『エクスペンダブルズの時代』へと突入します。
ええ、今なおエクスペンダブルズ期です。
1946年生まれ、御年77歳のスタローンですが、いつまでこんな全力疾走アクション俳優でいるんでしょう。
ライバルだったシュワルツネッガー76歳はアクションよりも枯れた演技を重視するスタイルになり、お金大好きブルース・ウィリス68歳は認知症に、メルギブ67歳もハリソン・フォード81歳もとっくにアクションはスタントマンに任せ、同世代のスターたちがどんどんアクション現場からドロップアウトしてゆく中、若手(若くない)トム・クルーズ61歳とのチキンレースをいつまでつづけるのでしょう。
いやもう永遠につづけて欲しいんですけどね。
始まり方がいいよなー
ジュリア・ニクソン様・・・
2作目は只のアクション作品に
【”戦争は悪い事だ、だが祖国を恨むな!”強きアメリカ、弱気ベトナム、支援するソ連。だが、政治的背景は十二分に分かりつつ、幼き時に観たインパクトが強かった作品。】
ー 30年振りに鑑賞した。
細部まで結構覚えていて、ランボーがベトナム兵に捕らえられたMIA(戦時行方不明者)2500名を救出するために、第一作でも彼を助けた上官トラウトマン大佐の願いにより、再びベトナムに赴く。
だが、トラウトマン大佐も知らなかった上層部の指示を受けたマードック司令官が隠していた事・・。-
◆久方ぶりに鑑賞した感想
・今作は、御存じの通り1985年のラジー賞の作品賞を受賞している。正に、アメリカがベトナム戦争の悪夢を、勝手に無かった事にしようとしていた時代に、今作は公開されたのである。
・ストーリーも、”強きアメリカ、弱気ベトナム、支援するソ連”を前面に出しつつ進む。そして、ランボーを助ける地元の美しきベトナム女性諜報員パオ。で、彼女はあっさり殺されてしまう。
◆今でも凄く鮮明に覚えているシーン。
・ベトナム兵に捕まったランボーが、蛭がうようよいる沼に繋がれているシーン。あれは嫌だなあ。その後、登山をしている時に、蛭が大嫌いになったのは、この映像がトラウマになったからである。
(というか、蛭は大嫌い。アジア、日本の山岳の川沿いに沢山いる。)
・今作では、ソ連がベトナムの支援をしているように描かれているが、実際には支援という名の下、現在ロシアがシリア、アフガニスタン、北挑戦、インド、中国に軍事支援をして大金を得ている事は万民が知る所である。
<大変、懐かしく鑑賞したが
”戦争は悪い事だ、だが祖国を恨むな!”
と言う言葉は、大国を統べる男には、絶対に口にして欲しくないな・・、と現況下を観て思った作品。
ランボーシリーズはこの後、一切見ていないが、少しづつ観ようかな・・、と思った作品。
何故なら、このシリーズが公開時の世界情勢をどのように反映させているかを観るのも、必要かな、と思ったからである。>
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