「格調高いあの調べにのって…」ラストタンゴ・イン・パリ kakerikoさんの映画レビュー(感想・評価)
格調高いあの調べにのって…
ガトー・バルビエリが手がけたラストタンゴ・イン・パリの音楽が最高。何度も繰り返し流れる何パターンものアレンジメロディを楽しむことができる。
物語は退廃的、暴虐的。あの一室の空間だけが2人の世界。一歩外にでれば、女も男も正気に戻る。それゆえ、女は意図も簡単にすがってきた男を切り捨てられた。男は狭い籠の中の主でしかなかった。優位だと思っていた男の立場が逆転したのではない、最初から男は女に負けていたのだ。最後の女が吐くセリフは強烈で、女という生き物をまざまざと見せ付けられる。
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