「銃を置けない悲しさ」ラスト・シューティスト ほとはらさんの映画レビュー(感想・評価)
銃を置けない悲しさ
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老ガンマンはセカンドオピニオンを聞きに旧知の医者を訪ねる。そしてやはり先が長くないと言い渡される。しかし30人もの敵を倒し西部に名を轟かして来た有名人であるが故に静かな最期を迎える事は出来そうもないのであった。
どういうわけか全然かっこよさを感じなかった。今まで散々死体の山を築いてきた乱暴者が、西部の掟に従っただけだと言い訳してもそれは飽くまで自分の側から見ればの話であるのは明らかで、正当化する気配を見せるのは興醒めである。
自分の死亡日を決めた後の振る舞いの数々は、映画として狙ったものかもしれないが、「どう、かっこいいでしょう」的なメッセージが見え透いていて、うすら寒い。シナリオとしても演出としても及第点に遠く及ばない。失敗映画である。
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