「あの赤ん坊が幸せになれますように」羅生門 ソロモンさんの映画レビュー(感想・評価)
あの赤ん坊が幸せになれますように
この映画を見てるととても人というものに対してどうしようもない無力感を感じてしまいました。なんというのか、不確かなものばかり突きつけられると人間ってどうしても人間不信になってしまうのかもしれないと思いました。
とにかく三船さん演じる山賊やあの夫婦のやり取りのシーンは非常に身の毛立つほどの緊迫感があります。その3人の怪演により人間味が増し、より悍ましい。刀を抜いて殺し合う場面もどれも殺気が伝わってきます。
もう何年も前だというのにこれほどインパクトあるシーンを見ることになるとは・・・本当に鳥肌ものです。
学生のときに教科書に載ってた「羅生門」とは全然違ったように見えましたが、この映画のラストの無力感の中に芽生えた希望を見るとこっちのほうが断然いいような気もします。あの赤ん坊には幸せになってほしいものです・・・。
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