「男は虚栄心から,女は狂気から嘘をつく.嘘をついているという自覚すら...」羅生門 しょうけらさんの映画レビュー(感想・評価)
男は虚栄心から,女は狂気から嘘をつく.嘘をついているという自覚すら...
男は虚栄心から,女は狂気から嘘をつく.嘘をついているという自覚すらないのかもしれない.出来事に対して当事者として行為していることを,私たちはいつも客観的には語ることができないみたいだ.客観していた町人もまた,自分の行為についての認識が欠落していて,それを指摘されてうろたえる.それでもやはり,人を信じるという事をあきらめないという最後のシーンが印象的だった.自分にはやはり女性の狂気を描いている個所が特に気になって,盗賊の誘いを力強く拒絶した後に夫から拒絶される瞬間の女性の顔がとても印象的だった.自分の選択によって板挟みにあう女性と,そこからの感傷から狂気への変転.自分の引き出しの中に微妙に響きあうところがあって,それをもう少し掘り下げていきたいと思ったりもしたものだ
コメントする