「人の心」羅生門 everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
人の心
字幕なしでは全く聞き取れず断念…。
字幕付きで恐る恐るリトライ。
何より芥川龍之介の原作が素晴らしいからなのだと思いますが、アレンジしたにしても流石の名作です。感動しました。
ある殺人事件に関わる3人の証言。
そして目撃者の証言。
全ての証言が食い違う事件を、善人の僧は理解出来ませんが、人間の本質を知る下人は見抜いています。
最後には僧ですら一瞬人間不信に陥らせてしまうこの物語。
僧「人間は弱いからこそ嘘もつく。己さえ偽る。」
下人「一体正しい人間なんているのかい?みんな自分でそう思ってるだけじゃねぇのか。人間っていうやつぁ自分に都合の悪いことは忘れちまって、都合のいい嘘を本当だと思ってやがんだ。その方が楽だからな。」
「人の気持ちを考えてたら切りがねぇ。手前勝手でねぇやつが生きていかれる世の中じゃねぇや。」
盗賊、疫病、飢饉、火事、戦より恐ろしいのは人の心。
サスペンスとして観ても面白いです。
【多襄丸】
*悪名高い盗賊としての見栄
●隠したいこと
真砂に惚れてプロポーズしたこと。夫に見放されるような女にプロポーズして格好悪くなったこと。実は大したことのない戦の腕前と武弘を殺すのが怖かったこと。そして決闘で勝っても真砂に逃げられたこと。
○正直に話していること
真砂の気性の激しさに惹かれたこと。真砂に武弘と戦うよう仕向けられたこと。武弘の殺害。
【真砂】
*辱められたが同情を買って世間体を保ちたい
*女の意地
●隠したいこと
激しい気性。男達に決闘をけしかけたこと。夫の死の原因を作ったこと。
○正直に話していること
夫に蔑まれて傷付いたこと。
巫女=武弘の前提で。
【武弘】
*夫としてのプライド
*男の見栄
●隠したいこと
妻を寝取られた悔しさ。決闘で負けて殺されたこと。
○正直に話していること
多襄丸が妻にプロポーズ。妻を軽蔑。妻の言動に傷付いたこと。刺さった刀を誰かが抜いたこと。
【杣売】
*正直な部外者でありたい
●隠したいこと
短刀を盗んだこと
○正直に話していること
多襄丸のプロポーズ。真砂による決闘の提案。多襄丸が武弘を殺害。
多襄丸が本当に短刀の行方を知らないのなら、武弘から太刀を抜いたのは多襄丸。実は多襄丸が短刀で殺していた、もしくは真砂が戻って来て、死んだ夫を(見て気絶したかは不明だが)改めて短刀で刺したのなら、抜いたのは杣売。不明点はここだけ?
誰も暴行と殺人(自死)については隠さない…(°_°)。
そもそも詐欺がいけないでしょう…。
死んだ人間まで嘘をつくのか??
死人に口なしどころか…。
本当、あの世に逝ってまで見栄は張りたくないかな…。
本作以降、登場人物の数名は「七人の侍」メンバーに!
私はレビュー書いていてなんとなく不具合感じたので、ログアクトしてログインしたら(パスワード忘れたなどモタモタしました)、新しいマイ・ページが誕生してしまいました。同一人物でハンドルネームも同一なんですが。旧・マイ・ページのデータは残っていて、他人として閲覧はできます。でも自分が買いたレビューの削除も編集はできません。ただ、シン・talismanとしてコメント書くことはできます!
だから、旧・talismanとシン・talismanの二度押し共感にならないよう、注意しています!
everglazeさん、面白いこと発見しました。この「羅生門」のレビュー書いて保存しようとしたら、(正確には覚えてませんが)レビューに載せられない文字があります、という文言が出ました。そのままだと保存できません。検非違使かな?違いました。もしや?と思ってそれを別の表現にしたら保存できました。ダメだったのは漢字2文字、妻が山賊にされたことです