「豪胆知略と流麗剣戟!」用心棒 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
豪胆知略と流麗剣戟!
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DVDで3回目の鑑賞。
やくざの勢力争いで荒れ果ててしまった小さな宿場町に現れた、浪人・桑畑三十郎(三船敏郎)。すっかり活気を無くし、儲かるのは桶屋だけ(死人がたくさん出て、その分棺桶が売れるから)と云う悲惨な有り様を見かねて一肌脱ぐことに。
双方を手玉に取って共倒れさせようと画策。知略を巡らし、凄まじい剣戟で相手をバッタバッタと斬り倒していく三十郎の活躍を描いた痛快エンターテインメント時代劇。
空っ風が枯れ葉を巻き上げ、賑やかさが絶えた宿場町を吹き抜けていく…。西部劇みたいな世界観だなと思いました。ピストルを持ったヤツ(卯之助―演・仲代達矢)までいるし…
ストーリーもさることながら、三十郎をはじめとした登場人物のキャラクター造形が素晴らしい限り。とてもイキイキしていて、それぞれが魅力を放っているように思えました。
三十郎の豪胆な知略と流麗な剣戟に惹きつけられる。事態は彼の思惑通りに推移し、1秒にひとりの割合で相手を斬り倒す姿に惚れ惚れ。素早く繰り出される太刀捌きが圧巻でした。
[余談]
クリント・イーストウッド主演「荒野の用心棒」は本作を無断でパクって製作されたと云うことを知って驚愕しました。言われてみればそっくり、と云うかそのまんま(笑)。
他にも「ラストマン・スタンディング」(これは正式なリメイク)だったり、本作を彷彿とさせる作品は数知れず…。やっぱり「世界のクロサワ」はすごいなぁ…
※修正(2023/06/02)
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