「【”殺しは非道な行為だ・・、と且つて許されざる行いをしていた男は言った。”暴力の連鎖は駄目だ!”と、マカロニウエスタンで地位を確固にしたクリント・イーストウッドが言っているように思えた作品である。】」許されざる者(1992) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”殺しは非道な行為だ・・、と且つて許されざる行いをしていた男は言った。”暴力の連鎖は駄目だ!”と、マカロニウエスタンで地位を確固にしたクリント・イーストウッドが言っているように思えた作品である。】
■1880年。かつて西部に悪名を響かせた無法者、ウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)は小さな農場で幼い子供たちと共にひっそりと暮らしていた。
自分を真っ当な道に戻してくれた妻を若くして亡くした後も、穏やかな日々を過ごしていたが・・。
ある日、マニーのもとに「キッド」と名乗る若者が現れる。マニーはキッドに誘われ、町の娼婦の顔を切り刻んだならず者の賞金稼ぎの手伝いをすることになるのだが…。
◆感想<caution!内容に触れています。>
・久方振りに鑑賞したが、若き日に”赦されざる行い”をしていたクリント・イーストウッド演じるマニーが、人を殺した事もないキッドの誘いに乗り、且つての悪友で、今は穏やかな生活を送るネッド(モーガン・フリーマン)を誘い、”ならず者”の賞金を表面上は狙う姿を描く。
ー だが、私にはマニーもネッドも、自分達と同じく、若き日の蛮行を行う者を制裁するために、重い腰を上げたように見えた・・。-
・虚勢を張っていたキッドが、初めて人を殺めて”もう人殺しはしない・・”というシーンも、”暴力の連鎖は駄目だ!”と、クリント・イーストウッドが言っているように見えた。
・町を守る、保安官(ジーン・ハックマン)が、ネッドを拷問にかけ、晒し物にしたことを知ったマニーが保安官に対し、報復する激烈なシーン。
ー 正義を語りつつ、”遣っている事は且つての自分達と同じではないか!”というマニーの怒りが伝わって来るシーンである。
<マカロニウエスタンで、自らのキャリアを確立した、クリント・イーストウッドが西部劇に敬意を表した作品である。
敢えて言えば、イングリッシュ・ボブは何のために登場したのかな?と思ったシーンを除けば、面白き作品である、>