モンパルナスの灯のレビュー・感想・評価
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ジェラール・フィリップの色気
画家を描いた映画はついていけないことが多い。その破天荒だったり、狂気だったりについていけないのだ。
今作のモディリアーニには何とも言えない魅力がある。ジェラール・フィリップの色気。
好きな女性が出来たと言われたら、自分が身を引いてでも応援してしまうのが分かる気がする。
ミッドナイト・イン・パリ同様、雨が好きになる映画でもあった。パリの石畳と雨。ジャンヌとのシーンは印象的。
画商のモレールはまるでモディリアーニの死を心待ちにしているかのようだ。生きている間は売れない、運がないからだといい、まだ夫の死を知らないジャンヌから絵を買い占めてゆく。
ジェラール・フィリップという俳優の魅力を再確認させてくれる映画だった。
ジェラール・フィリップの迫真の演技
36才で世を去ったフランスの画家モディリアーニを、当時ほぼ同年齢だった役者が演じている(翌年36才で病没)から、ということは関係ないだろうが、とてもリアルだった。
天使のような婦人と悪魔のような業者。最期も実話らしいが、リアルにモヤったw。
よかった
アル中の主人公がイケメンで絵の才能がすごいためモテにモテまくり、腹立たしかった。隣人がやたらと親切で、歴代彼女たちもずっと彼のことを愛し続けている。なんだよそれ。
それというのもモジリアーニの絵にさっぱり魅力を感じないからかもしれない。映画の中でのクロッキーもとても雑でもっとちゃんと描けよとしか思えなかった。口ではたいそうなことを言っていたが、嫁を幸せにする気などゼロだった。
自分本位すぎる。しかしそれが芸術家というものだろう。そして酒で体を悪くして早死にするのは諦めるしかない。
彼はクズはクズなのだが、才能と魅力があった。俺が好きなクズはなんの才能もなくうつむいていろいろと諦めているようなクズである。
そんな主人公に共感せずに見ていたが、画商が本当に憎たらしくて素晴らしい悪役ぶりだった。画商が絵を選んでいる時に奥さんが語る、主人公への思いがあまりに切なかった。
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