「よかった」モンパルナスの灯 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
よかった
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アル中の主人公がイケメンで絵の才能がすごいためモテにモテまくり、腹立たしかった。隣人がやたらと親切で、歴代彼女たちもずっと彼のことを愛し続けている。なんだよそれ。
それというのもモジリアーニの絵にさっぱり魅力を感じないからかもしれない。映画の中でのクロッキーもとても雑でもっとちゃんと描けよとしか思えなかった。口ではたいそうなことを言っていたが、嫁を幸せにする気などゼロだった。
自分本位すぎる。しかしそれが芸術家というものだろう。そして酒で体を悪くして早死にするのは諦めるしかない。
彼はクズはクズなのだが、才能と魅力があった。俺が好きなクズはなんの才能もなくうつむいていろいろと諦めているようなクズである。
そんな主人公に共感せずに見ていたが、画商が本当に憎たらしくて素晴らしい悪役ぶりだった。画商が絵を選んでいる時に奥さんが語る、主人公への思いがあまりに切なかった。
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