「話がよりも、自分が怖い。」もののけ姫 movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
話がよりも、自分が怖い。
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何回見てもグロいシーンが苦手です。
他のジブリ作品でも、自然に手を加える人間をどう思うかという問いかけは十二分に感じられるし、直接的な表現のシーンから、自然に対してよりも人間という生き物の怖さが際立って感じられてしまって。
各々の価値観や正義感で争いを始めてしまう人間の身勝手さに心がずーんと重く消化困難になります。
戦争やアウシュビッツと同じく、窮地でむごく変われてしまうのが自分の属する人間なのだという事実。
だから、平和を望む自分だってそうなりかねないのだという恐怖に襲われます。
高等知能を持ち感情がありながらも、それを地球のためではなく、人類のため自分のためだけに使う人類。
人類が生態系トップに君臨しているがために、犠牲になるしかない動物界虫界自然界。実際はもののけ姫のように挑んでくれず、村上春樹のおおきな木のように、本当の終わりまで悲鳴を上げる事すらない。
恐ろしい人類。
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