「"Afro-American"」マルコムX 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
"Afro-American"
若かりしマルコムXのド派手なファッションが目立ちながらチンピラ期を描く序盤がスコセッシのギャング映画を思い出し、刑務所に入りネーション・オブ・イスラムとの出会いから人間性が180度様変わり、教団との摩擦から拗れる関係性が宗教団体の卑劣さと組織の怖さを垣間見れ、マルコムXにとって争う敵は誰だったのか、闘う理由は何だったのか、敵意を剥き出しにしてきたのが同志である筈の人種問題ですら有耶無耶に。
ラストに描かれるドキュメントのような映像にスパイク・リーの説教臭い性格が表れているようで『ブラック・クランズマン』や『アメリカン・ユートピア』でも同じような演出が、映画全体の完成度として何となくスマートでは無い重たい感じが少し気になってしまう。
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